これは厄介だっていう説もあるけど

すきなものについて雑多に語るブログです

「ダース・ベイダー」「ヨーダ」「ライトセーバー」しか知らない人間が人生で初めて『スター・ウォーズ』を観た

スター・ウォーズ』について知っていることと言えば、「ダース・ベイダー」「ヨーダ」「ライトセーバー」という単語くらいのもんで、それぞれがどういう役なのか全く知らず、「ダース・ベイダー」に至っては「この人って悪役だったんか~」くらいのド素人だったのですが、12月~1月にかけて初めて観てみました。

 

 

ネタバレあります。(といっても私が知らな過ぎただけで、世間では周知の事実ばかりだと思う)

 

 

きっかけは、映画『パラレルワールド・シアター』の堤監督のツイート。

twitter.com

 

たまに凄い熱量で『スター・ウォーズ』の話が展開されるので「フォロワーさんが別ジャンルの話をしていて何言ってるのか全くわからないけどあまりに楽しそうで気になってくる」というツイッターあるある現象が起こり、交流会でお会いした際に観る順番を教えていただいたのでした。

「1から見ればいいですか?」と聞いたら「4からです!」と教えていただいたので、素直にその順番で観始めました。

おかげさまで楽しい冬休みでした、ありがとうございました。

 

最初は設定すら何も知らないので、「フォースって”気”みたいなもんかな…」「オビ=ワン・ケノービとルークはピッコロと悟飯みたいだな」「R2-D2ピカチュウ的なキャラクターなんだな」と、わからないなりに自分の知っているものに置き換えながら見たり、せっかく登場人物を覚えてきたのに1に行った瞬間いきなり知らん人ばっかりになって大混乱したりしましたが、教えていただいた順の456123と見続けて、3のラストで

「そういうことか~~~!!!!」

とめちゃくちゃにテンションがあがりました。

3が一番好き。

 

なぜルークにジェダイの力が秘められていたのか、なぜダース・ベイダーは悪者になってしまったのか、なぜマスクの下がケロイド?なのか、なぜC-3POはルークの父アナキンが作ったのにルークと初対面な出会いになったのか…

観ながら次々生まれてくる「なんで?」が一気に繋がって、もやもやの晴れる爽快感がすごかった。

(これ、私は一気に観れたからすっきりしたけど、リアルタイムで追ってるファンの方々は続編が出るまで気になりすぎて仕方がないのでは…)

ダース・ベイダーのマスクが装着完了した瞬間の、「こうして!ダース・ベイダーは!誕生しました!」感が好き。(語彙がない)

あと、たぶん私は後味悪い終わり方が好きなんだと思う。

 

そのあと7・8も見終わって、「正義と悪とは…」みたいな気持ちになったり。

強い力を持っている人がいいことに使えば正義で、悪いことに使えば悪ってわけでもなくて、きっとアナキンにとってはパドメを守ることが正義だったのだろうし、ルークは父を死なせてしまったことを悪だと思って姿を消したのかもしれないし、表裏一体なのだなぁ…という、うっすい感想しか出せないので詳しくは考察サイトを読み漁ろうと思います。

アナキンって馬鹿だなぁと思うけど、悪が生まれる過程が描かれているのが興味深かった。

 

最初のころに比べて7・8は女性の活躍とか人種の平等感?みたいなこともテーマなのかなぁと思った。時代の流れがなんとなく感じられるような気がする。気がするだけ。知らんけど。

ジェダイとしてレイが登場したり、ローズがフィンを守ろうとしたり、アミリン・ホルドがファースト・オーダーに突っ込んだり、そのあたりが。

 

私が好きなのは、ルークの家と、ハン・ソロのイケメンっぷりと、6で小さい熊みたいなのが加勢してくれるところと、1のアナキンの可愛さと、3で後味悪く終わる感じと、どの回か忘れてしまったけど水中の世界みたいなところと、レイとカイロ・レンが背中合わせで戦うところと、8で一面真っ白なところを赤い煙?を上げて出撃していくところが好き。(惑星等の用語の知識が全然追いつかない)

 

ルークの家について「カサ・ミラみたいに扉のところがうねうねしているのがかわいいなぁ、カサ・ミラも砂漠モチーフだし何か関係あるのでは!?」(アナキンの家もカサ・ミラっぽさを感じる)と思ってググったけど、特にカサ・ミラとは関係ないらしい。

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結局タトゥイーンとは関係ないようですが、カサ・ミラの屋上にある煙突は、ダース・ベイダーの兵隊の頭部のモデルになっているそうで驚きました。

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確かに似てる。

 

ルークの家は、チュニジアにあるホテルだそうで。

wondertrip.jp

スター・ウォーズのおたくだったら絶対行ってたな…できる限り聖地巡礼したくなりそう。

全部よその星っぽさがありすぎたので、ロケ地って地球上にあるんだ…ということに驚いています。

セットだと思っていたものがたくさんあった。

 

8が気になる感じで終わってしまったので、次の9は劇場に観に行こうかなと思っています。

暗いところで、大きい画面で観たい!

 

 

日本郵便のオリジナル切手作成サービスを利用してみたよ!

日本郵便の「オリジナル切手作成サービス」を利用してみました!

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自分で撮った写真や描いたイラストを切手にできるというサービスです。

私は刺繍作品を写真に撮って使用しました。

ファンレターを書く場合にも、担当カラーのモチーフや作品のイメージにあったイラスト、聖地の写真など、いろいろ使えそうですね。

絶対楽しい!!

 

どんなふうにオーダーしたのか紹介します。

 

 

どこで作れるの?

日本郵便のサイトで作れます!郵便局でもできるそうです。 

www.post.japanpost.jp

 

 

 オーダーの手順

1.切手の大きさ・額面・デザインを決める

作成画面に行く前に、見本の画像を見ることができます。

作れるのは82円切手と62円切手。

小さいサイズと大きいサイズがあります。

私は82円切手サイズの大きいサイズで作成してみました。

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ほかにもあるよ。

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画面をスクロールして、「今すぐ申し込む」のボタンをクリックします。

郵便局の窓口でもできるんですね!

 

2.切手の大きさ・額面・デザインを選ぶ

最初の画面は全体的な見本でして、この画面で詳細を選択します。

画像には写っていませんが、私は「大型」にしました。

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3.画像をアップロードする

画像は自分で作成したもの・撮影したものに限ります。

あとで書きますが、電話で確認もあります。

画像を参照してアップロードし、「切手作成へ」を押します。

サイズや画像の拡張子が違っているとエラーになります。

 

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4.画像の調整

画像編集画面に移ります。

大きい画像をアップすると、ひたすら縮小ボタンを連打することになる。

スマホみたいにシュッと拡大縮小できません。

見本も出るので、それに合わせて拡大縮小したり、位置を整えたりします。

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同じ画面で、オーダーするサイズや額面の確認もあります。

OKだったら購入へ!

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5.利用規約の確認

利用規約を確認して、チェックを入れて次へ。

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6.金額の確認

オリジナル用のおそらく手間賃+レターパックプラスでの配送になるので、普通の切手よりは割高になります。

レターパックプラスのため、配送は玄関で手渡しです。

最高にワクワクする。

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7.配送先や支払に関する情報などを入力

この先は、住所や支払に関する画面なので割愛します。

注文完了!

 

8.電話での本人確認

私の場合は二日後くらいに本人確認の電話がありました。

使用している画像は自分で撮影したものか、写っている作品は自分のものか、といった内容でした。

そうですよ~とお伝えしておしまい。あとは待つだけです!

 

9.到着

目安は3週間程度とのことでしたが、私の場合は約2週間で到着しました。

お届けはレターパックプラス

こんな感じで、厚紙にセットされて入っていました。

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10.仕上がり

私が頼んだのは大型の82円のシート。

一応定規でサイズを想定したつもりだったけど、思ったより大きかった!笑

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マスキングテープと比較してみた。大型はでかい。

次は小さい方のサイズにしてみようかな!

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でも、自分が作ったものが切手になるなんて楽しいなあ~!

これからも作品写真や旅行の写真など、お気に入りのものを切手にしたいなと思います。

「ありえた未来」に思いを馳せて殺される

 12/15に映画『パラレルワールド・シアター』の試写会と交流会に参加させていただきました。

 

あらすじ

 東京の小劇団「クオンタムフィジックス」の主宰・佐々木は、30歳を目前に控え、グダグダになっていた劇団を立て直すために3年ぶりの本公演を打とうとする。
それは、パラレルワールドを行き来する時間旅行者たちが、最後のタイムトラベルを通して破滅していく、悲しい運命を描いたSF作品だった。
しかし、相棒として旗揚げから一緒に活動してきた看板女優の中川はすでに就職。他の現役メンバーや元劇団員も、それぞれ割り切れない想いや事情を抱えていた。
商業現場との板挟み、バイトとの両立、劇団運営のスタンス、そして人に言えない恋愛模様…。
果たしてギリギリの若者たちは、失われかけていた「ありえた自分たちの未来」を、この演劇を通してつかむことができるのか?
彼らのふたつの物語が、たどり着く結末とは……。

引用元:映画『パラレルワールド・シアター』公式サイト

 

youtu.be

  

あらすじを初めて読んだ当初から「3年ぶりの公演ってエモいな…(4年ライブがなかった自担に重なる)」と思っていたのですが、終わった瞬間、堤監督にお伝えした感想一発目は「しんどい」でした。

 

ネタバレを避けながらだと本当に何も話せないのですが、そしていきなり別界隈の話で非常に申し訳ないのですが、私の「しんどい」の前提として、私がこの映画を観るまで過ごした2018年のジャニーズ界隈の話をすると…

・自担の活動が全然なく虚無の毎日を過ごしていた真っ只中に関ジャニ∞渋谷すばるの退所が発表

・覚悟して迎えた6人態勢のライブが台風で中止

・やっと自担のライブが決まったかと思えば「最後かも」と言われる(しかし完売しないチケット)

・デビュー当時から夢見ていた関ジャニ∞海外公演では結成当時のメンバーが二人も欠けていて楽しいのと切ないのと

・大晦日のカウントダウンコンサートに自担の名前が無くて結局出るのか出ないのか観測してみるまでわからない

そんな2018年でした。

一年の「しんどい」総集編かと思った。

 

交流会で「誰に共感したか」という話があったのだけど、私は観客の立場で受け取っていたので、この劇団のファンだったらきっと最初のラジオのシーンで「公演やります!」って発言にワーッと盛り上がってワクワクしただろうし、でもそのあとは最後の部分しか見えない立場だと思うので、そのときの気持ちを勝手に想像したりして、ちょっと泣いた。

裏で色んな問題が起こっていても客は発表されたことしかわからないし、それすら方便である可能性もあって本当のことは知りえないという虚しさ。

そして、あらすじにある「ありえた未来」というキーワードが大きな意味を持つラストシーンの映像はさらに「あ~~!!!!」って感じでした。そこでもうちょっと泣いた。(ネタバレせずに言うのめちゃくちゃ難しい)

その「未来」めっちゃ願ってるやつ~~!!!って思う、わかる。わかる……

 

本編と劇中劇が交差しているのがとてもおもしろかったし、その劇のシーンが持つ意味や最後にそもそも交差していた意味がわかったときに、「は~~~~~そういうこと……」ってなった。

 

観客の立場としては、応援したくなるのは佐々木さんと星野さんだなぁ…と思った。

うまく噛み合わないけど、劇団を存続させようという必死感があって、頑張って…!という気持ち。

広瀬さん演じる吉沢さんは、最初はバイトとの板挟みで頑張ってるのを応援していたのだけど、推しフィルターもかからなくなるほど最終的に一番ないわ~と思った人物でした。(ひどい)

でも役についての悪口言ったら、お芝居としての誉め言葉になっていたようだったので安心しました。

そう思えるほど映画の世界に引き込まれてたってことです。

ほかにも、この人はこうだったとか事細かに書きたいけどネタバレに関わることばかりで書けないのがもどかしい。

 

映画が終わったあと、2時間の交流会がありました。

クラウドファンディングが始まったときから「なにそれ!楽しそう!行く行くー!」と秒で申し込んだはいいものの、日が近づくにつれて「推しと喋れる状況で2時間過ごすの普通に無理では…」とびびり倒していました。推しに話しかけていい文化に生きてない。

行ったら他の参加者の方は堤監督とお知り合いで、完全に部外者なの私だけでめちゃくちゃに緊張したのですが、みなさん優しく話しかけてくださって本当に助かりました……

お酒飲みつつ、ご飯をいただきつつ、キャストや関係者のみなさんといろいろお話しをさせていただきました。

 

そこで驚いたのが、ツイートやブログで作品について言及していることに対していろんな方からお礼を言っていただいたこと。恐れ多いですが、嬉しかったです。

意外と見られてるんだなと思った。

どんだけ好き勝手言ってんねんコイツって感じですよね…(ネガティブ)

楽しかったことは残しておきたいし、好きなことの話はちょっと聞いて~!って書きたいし、それで応援になるなら嬉しいことです。

でも「エゴサで見られる可能性」だったのが「実際に見てくださっている(らしい)」と実感したので、ちょっと、もうちょっとちゃんとしよ…とは思いました。

 

交流会では壁にずっと映画の映像が映し出されていて、作り手の側の皆さんのこだわりや裏話を聞けたり、応援上映っぽいことになったり、とても楽しかったです。

作っている人たちのお話を聞ける機会ってなかなかないので、楽しかったなあ。

堤監督は作品紹介の文で「まだ何者でもない」と書いていたり「大人の文化祭」と言っていましたが、私にとっては経過も作品も全て含めて今年一番おもしろい映画でした。

テーマもお話も見せ方もおもしろかったし、クラウドファンディングも、エキストラも、制作の工程を覗けるのも、試写会も、交流会も、全てが新鮮でわくわくしました。来年もまだわくわくできるのすごい!

 

集合写真にも混ぜていただいたよ~!うれしい!!

 

 

 

しんどいしんどい言ってたけど、とてもおもしろかったです。

結末を知ったうえでまた見返したい。

 

 

2018年に買ってよかったもの

今週のお題「2018年に買ってよかったもの」

 

ということで、ジャンルごとに振り返ろうと思います。

 

 

体験/現場

行った現場はほかにもあるのですが、特別思い入れの強いものについて書きます。ここに書いてないからって、楽しくなかったわけじゃないから!全部楽しかったから!(自分の思い出に対する配慮)

複数公演入った場合もチケット代は1枚分の値段で載せています。

 

1. 母とのスペイン旅行

価格:約320,000円(二人分)

春に母とスペイン旅行に行きました。大韓航空で6日間。

さいころセーラームーンの人形ひとつ買うのにも躊躇するほどの裕福ではない家庭だったと聞いているのですが、そんな中でも英会話を習わせてもらっていたので(ペラペラではないけど)、その恩返しというか、一緒に行けるタイミングで母を遠くに連れて行ってあげたいなという想いで旅行しました。(旅行嫌いな父は留守番)

母も楽しんでくれたみたいでよかった。

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ずっとサグラダ・ファミリアを見てみたくて、10年越しに叶えられました!

スペインは治安が悪いと聞いてびびっていたのですが、特に他の国と変化は感じられず、もっと早く行くべきだったなと思いました。

サグラダ・ファミリアも、グエル公園も、カサ・バトリョも、とても綺麗だったし、素敵な街でした。

別アカウントで旅行ブログもやってて、そこに旅行記をまとめています。

hana-trip.hatenablog.com

 

海外旅行に行くときはだいたい『旅工房』さんで予約しています。安い。

www.tabikobo.com

 

2. 映画『パラレルワールド・シアター』クラウドファンディング

価格:秘密

映画『パラレルワールド・シアター』公式サイト

広瀬斗史輝さんが出演する映画のクラウドファンディング

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最初は「出演するなら応援せねば~!」って気持ちで参加したのですが、一年を通してずっとわくわくさせていただいて、とても楽しかったです!

クラウドファンディングは初めてだったんですが、支援者限定の記事が更新されたり、監督さんのツイッターを見て完成に近づいていく様子を知れたり、いままで映画って完成したものを見るだけだったので、経過を追えるのがとても楽しかった!

エキストラにも参加して撮影風景を見られたのも楽しかったし、自担の映画に自分もいるのってすごく貴重でなかなかできない体験だな~と嬉しかった!

今月は完成披露試写会があるので楽しみです。

アラサーの劇団のお話で、ジャニオタの観点からすると、勝手に「後輩がどんどんデビューしていく20代以上のJr.担」あたりに刺さりそうだなと思ってる…

公開は来年1月下旬~2月で、シネマハウス大塚というところで上映されるそうです。

 

 

 

3. 舞台『ナイツ・テイル』

価格:13,500円

こちらも広瀬さん出演の舞台!

自担の帝劇デビューが見届けられて、梅芸もやっと1階席を体験できて、嬉しかったー!

カンパニーの皆さんがすごく仲良さそうで、その様子をツイッターで見ていてほほえましかったです。

『ナイツ・テイル』の曲で広瀬さんがSONGSに出演したのも嬉しかった!

pink8er-hana.hatenablog.com

 

4. Summer Paradise 2018 内博貴ライブ

価格:8,000円

これを語らずに2018年は終われないでしょう…!

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チケットが完売しないとか、「最後かも」って発言されるとか、公演前から波乱万丈だった今年のサマパラ。

でも、蓋を開けてみれば楽しくて、内くんも終わってから何度も「またライブやりたい!」って言ってくれていて、本当によかった~~と思っています。

でも実際の状況を考えたら厳しいのもわかっていて、そうやって言ってくれるようになっただけでもありがたいなと思っている。

pink8er-hana.hatenablog.com

 

5. GR8EST in Taipei

価格:約150,000円

子供のころから夢に見ていた自軍の海外公演遠征がやっと叶いました!!

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台北は一度旅行で行ったこともあって、観光もしやすくてとてもよかったです。

マンゴーのかき氷、おいしかったな~~!!

久しぶりにアリーナクラスの会場で近くで観られたこと、久しぶりに『無限大』を聴けたことはもちろん、台北の街中に貼られた関ジャニ∞のフラッグやポップアップストアなどで海外進出を実感できたことも嬉しかったし、グッズ列でたくさん現地の人が並んでいてこんなに海外で愛されているのかって目の当たりにしたことも嬉しかったし、オフィシャルツアーのファン向けにグッズを小出しにたくさん用意してくれたことやサンクスレターがあって関ジャニ∞の優しさを感じられたのもよかったし、本当に「行ってよかった!」と思いました。

pink8er-hana.hatenablog.com

 

6. 舞台『まさに世界の終わり』

価格:7,800円

最初は暗そう重そうで楽しめるか不安だったのですが、観てみたら内くんの緻密な演技と感情の爆発がすさまじくて、語られない部分を想像するのが謎解きみたいに楽しくて、3週連続で東京に通うはめになりました。

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すごかったな。本当に。いまだに脳内で舞台を再生しては、すごかったな…と思っている。

内くんは全然舞台の細かい話を語ってくれないけど(笑)、それぞれの人物設定や背景など、かなり計算された細かい裏側がたくさんあるのだろうなと思っています。

pink8er-hana.hatenablog.com

 

7. デザインフェスタ出展

ハンドメイドもしているのですが、こちらもずっとやってみたいと思いつつなかなか踏み出せずにいたのを、ようやくチャレンジしました。

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 大儲けできるほど売れたわけでもないけど、作ったものを目の前で「かわいい~!」と言ってもらえることがとても嬉しくて、それにお金を出して買っていただけるのがさらに嬉しくて、チャレンジしてよかったなと思いました。

デザフェス以外にも、minneのハンドメイドマーケットや、アート&てづくりバザールにも出展したのですが、昔から出たいなと思っていたデザフェスは特に思い入れが強かったです。

来年もたくさん出展したい。

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おたく関連

8. でかい舞台雑誌の切り抜きも入る!無印良品のクリアホルダーA4ワイド

価格:550円

舞台雑誌ってなんでA4よりデカイんでしょうね。せめてA4に収めてほしい。

てことで、うわさのA4ワイドを買いました。舞台雑誌の切り抜きが余裕で入る。感動。

www.muji.net

ついでに、バインダーとリフィルも買いました。

これは契約書とか説明書とかまとめるのに便利。

枚数が決まったクリアホルダーだと、追加するのが面倒臭いのですが、リフィルなら追加や並べ替えが楽なので買ってよかった。

 

9. 内博貴アクリルスタンド

価格:1000円

サマパラ2018で購入した内博貴アクリルスタンド。

連れ回すの楽しい。現場や旅先に連れて行く。

『えびちゃんずー』でよく船に乗せられがち(そして沈められがち)なので、水辺や船と一緒に写真を撮ります。

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たくさん買ったので、スマホケースにもしました。100均のクリアケースに貼りつけた。文字はレジンで自作しました。かわいい!(ただしちょっと恥ずかしい)

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10. セーラームーンの変装ペン万年筆

価格:24,840円

そんなした?!

プレミアムバンダイの予約販売商品。今年の4月くらいに届きました。と思う。

 

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さいころ、変装ペンのおもちゃを持っていたのですが、そのボールペンがすごく書きにくかったのが印象に残っています。笑

万年筆は高かったけれどすごくキラキラで繊細で、子供のころのおもちゃも好きだったけど全然ちがって、「セーラームーンとともに25年の歳月を生きてきた」という感じがする。

私はセーラームーンとともに大人になったんだ。

どういうことかというと。

数年前に子供の頃に持っていたコンパクトが出てきたのだけど、動かなくなっていたから家で使うフェイスパウダー用に改造したことがあるんですね。

分解してみると子供が飲み込んだりしないように、細かいパーツもとても丁寧に安全に設計されているのがわかりました。

なんか、子供用に気を付けて作ってくれてたんだなぁって、感激しました。

そのおもちゃで遊んでいた私たちが大人になって、セーラームーンは25周年を迎えて、復刻おもちゃも子供対象じゃなくなって、ギミックが追加されたり繊細なものが出たりして大人対象の商品になって、そういうところが、「セーラームーンと一緒に大人になったんだな」って感じます。

大切に使うんだ。

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11. スマホBluetoothキーボード

価格:5,700円

遠征先ですぐブログを書きたいときに便利!

ファンレターの下書きも楽です。スマホフリック入力するよりも俄然早く打てる…!

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詳しいことはこちらの記事で書きました。

pink8er-hana.hatenablog.com

 

12. 関ジャニ∞ベストアルバム『GR8EST』台湾版

台湾公演遠征の際、現地のCDショップで購入しました。

台湾版といっても曲はそのままなんだけど、台湾語の歌詞カードがついているのがおもしろい!

意味はわからないけど、「あの曲って漢字だらけになるとこんな感じなんだ!」というのが見られて興味深いです。

『8EST』のほうも買ってくればよかった。また台湾行くしかない。

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コスメ/メイク関連

13. 眉カット

価格:1,500円

普段セルフでカットしていたけど、プロにお任せしたらすごく綺麗に整えてくださって、理想の形やアイブロウの濃さもわかって、行ってよかったです!

プロの方に整えていただいたら、イモさが若干抜けた…すごかった…

www.haruka.co.jp

 

14. TSUBAKI プレミアムリペアマスク

価格:1200円

すごくいいとTwitterで見かけてすぐ買った!

ちゅるんちゅるんになる!すごい!!

縮毛矯正+カラーでタワシかよってぐらい髪が傷んで、自分の髪が大嫌いなんですけど、これをした翌日はずっと髪を触っていたくなるレベル…

 

15. クラランス リップオイル

価格:3,456円

ずーっと気になりつつも踏ん切りつかずにいたのですが、友人にプレゼントとして、内くんの昔のあだ名にちなんだ「ハニー」をもらって、使ってみたら感激!伊野尾慧の唇ぐらいぷるっぷるになる!すごい!しかもベタベタせずサラサラしているのが心地いい。そう。「心地いい」なんです。付け心地が。

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気に入りすぎて、すぐさま限定カラーのベリーグラムとハニーグラムを買った。キラキラもかわいい!

 

16. トムフォードビューティー HIRO

価格:約3800円

自担の名前がついたリップスティック買った、めっちゃテンションあがる。

現場コスメです。自担二人とも「ひろ」がついてるので天才です。

内くんの現場はこれに先述のクラランス「ハニー」を重ねます。完璧だ!

イエベに合うオレンジ系の赤で、ゴールドラメがめちゃかわいいです。

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名前シリーズはほかにもあるので、推しの名前がないかぜひ探してみてください!

www.tomford.com

 

17. ADDICTION アイシャドウ

価格:各2,160円

買ったのは、『99 Miss You More (P)ミスユーモア』『85 Shanghai Breakfast (P)シャンハイブレックファースト』『31 Tiny Shell (P)タイニーシェル』の3種類。

 

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奥の2色どっちかをベースにして、手前のシャンハイブレックファーストを中間色にして、別のブラウンを締め色にするのが好き。

シャンハイ、絶妙な赤みブラウンでとても好きです。

買う予定はなくて、本当はベース用の色が欲しくてタッチアップしてもらったのだけど、仕上げに一緒に塗ってくれたシャンハイが気に入りすぎて衝動買いしてしまった。結果、一番買ってよかったと思う色です。

 

18. ネイルホリック

価格:324円

これが300円ちょっとで買えるなんて冗談だろ!

今数えたら24色持ってた。

渇きやすいけどムラになりにくくて、本当に好き!

くすみカラーも派手色もあるので、気分でちょこちょこ買い足してしまう。

お気に入りはボルドーっぽい赤の『RD403』、ネイビーの『BL905』、ぎっしりゴールドラメの『GD004』です。

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現場のキーカラーに合わせて、GR8ESTの時はゴールドとか、SHOCKの時は赤とか、楽しんでいます。

www.kose.co.jp

 

日用品/食べ物

19. 無印のリュック

価格:2,990円

今年買ったものを語るのにこれは外せない…

本当に軽く感じるし、シンプルでたくさん入るし、日帰り遠征にちょうどいいです。

www.muji.net

 

20. ダイソーのケース(マステ収納用)

価格:216円

A4の書類ケースなんですが、マステ収納にちょうどいい。

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コピー用紙でテキトーな仕切りを作って収納しています。2箱ある。これ以上は増やさないぞ…

でも、ファンレター書く時に無地の便箋に気分で貼るので、たくさんあるのもいいよね!(3箱目フラグ)

 

21. セリアのケース(刺繍糸の収納用)

価格:108円

30個バージョンと42個バージョンを使っています。

刺繍糸を収納するのに便利!ラベルシールに品番を書いて貼って、色ごとに収納しています。

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ピアスやネックレスの収納にも使ってる。シンプルで使いやすい。

 

22. セブンイレブン バナナチップスチョコ

価格:149円

パッケージの写真は全然そそらないんだけど、カリカリの分厚いバナナチップスに、手につきにくいチョコのコーティングがしてあって、おいしさ×食べやすさの同居が素晴らしい!!

本当に、まじでパッケージはそそらないけど、1回食べてみてください。絶対おいしい。

バナナチップスチョコ - セブン-イレブン~近くて便利~

 

23. ウタマロクリーナー

価格:約500円

急にガチ日用品ですけど。素手で使えるのにスルスル汚れが落ちる神。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ウタマロ クリーナー(400mL)【ウタマロ】
価格:481円(税込、送料別) (2018/12/5時点)

 

めちゃくちゃ面倒くさがりの私はわざわざ手袋して掃除するのがもうハードルなんですが、これは素手で使えるからコンロにシュッシュして、キッチンペーパーでぺぺぺっと拭いて使えるのがよい。

www.e-utamaro.com

こんな感じでした!(締めが雑)

 

劇団時間制作「こっちとそっち」を観劇しました

広瀬斗史輝さんが出演されている「こっちとそっち」を観劇しました。

 

stage.corich.jp

 

小劇場でお芝居を観るのはあまり経験がないので、かなりキョドキョドしながら行きました。

学生のころに一度先輩の舞台を観に行ったくらいだ。

 

舞台のテーマは「地域差別」

 

アパートの複数の部屋が舞台上にあって、どこかの部屋で何かが起きているときも他の部屋ではお芝居が続いていて、おもしろかった。

そのぶん、情報量が多すぎて頭がいっぱいいっぱいでした。目まぐるしい。

4つの部屋の人たちの状況、セリフ、気持ちが繋がっていっぺんに入ってくるので「おおおお?!」って感じだった(語彙がない)

 

実は先週ちょうど引っ越しを考えていて(なくなったけど)、周りの人に「引っ越し先の地域のことちゃんと調べておいたほうがいいよ」って言われて、別に家賃安くて交通の便がよかったらどこでもええやんと思ってたんだけど、こういう問題がある場所が本当にあるのかなぁと思った。思って、調べてみたら、どうも母親の実家の地域や幼稚園を卒園するまで住んでいた場所もそういう場所だったらしい。いま知った。

幼稚園のころ、母の実家にもよく行っていた。

いまは開発でなくなってしまったけど、木造の家が多くて、落ち着くところだった。

向かいには桃の木を育てているおばちゃんがいて、近くには木製の滑り台のある公園とも呼べない広場があった。近所の市場でセーラームーンのカードを買ってもらった。おばあちゃんの家は木造で歩くと床がきしんで、そのたびにファミコンがプツプツ切れて、よくいとこの兄ちゃんに怒られたものだった。砂壁にキラキラのラメが入っていて好きだった。そんなことを思い出した。

特に母から地域がどうこうとか差別の話は聞いたことないし、小さい頃に他人から何か言われたとか、逆に「あの地域の子はどうのこうの」という考えを植え付けられたこともない。子どもから見れば、おだやかな地域だった。

 

昔の差別が根付いていて、今も残っていて問題視されているっていうのは、正直私はよくわからない。

子供の時も意識したことはないし、大人になった今でも「あの地域は〇〇だよ」とか言われても、「へ~そうなん、だからなに?」ぐらい、ピンとこない。

肉屋とかで生き物の命を扱っていたからというのが理由というのは知ってるけど、いまどき肉屋だからって差別する感覚もわからないし、食べ物供給してくれてありがとうと思うし、昔それがあった地域だからといって、なくなった現代でも差別するという感覚もわからない。「だから何?いつの話してんの?」って思う。

こんなぼーーっと生きてるやつがこんな真面目なテーマの舞台の感想を述べて大丈夫なんだろうかと心配なのですが。

 

私の中にも偏見や差別がまったくないとは思わないけど、「〇〇人はこう」「〇〇出身の人はこう」ってひとくくりにする人って、なんか、短絡的でバカだなって思う。

いままでの社会生活の中で、外国人も、病気の人も、障害がある人も、LGBTと言われる人も、いろんな人がいたけど、「〇〇だからこう」ってひとくくりになんてできないし、しようとも思わない。

いい人でありたいわけではなくて、「みんな違ってみんないい」ってわけでもなくて、「好きな人は好きだし嫌いなヤツは嫌い」っていう、それだけなんですけど。

 

生徒会長のさえちゃんみたいな「私はあなたたちを差別しません!」っていう無理やり近づこうとするタイプは明るい差別だなぁと思う。

別にそんなこと気にせず、仲良くしたかったらすればいいし、したくなかったらしなけりゃいいだけの話なのにね。

 

地域差別のことは大学のゼミで少し触れたことがあって、そのときも、私は「差別反対!」とか言わなかったらその地域が差別を受けてるなんてこと全く知らないのに、それを言い続けるから消えないんじゃないかなって思ってた。ていうか、そのときに初めて地域差別というものを知った。

「騒がず黙ってろ」ってわけじゃなくて、昔あった差別が根付いてるって言っても子どもにそれを教えなかったら知らなくなるわけで、なのにずっと言い続けてわざわざ消えなくしているような気がする。

舞台の中での、お母さんはそういう人だなと思った。

お母さんは子供たちのために「差別反対!」と運動をしているけど、子どもからしたら、「逆にそんなアピールせんといてや」って気持ちなんじゃないかな。

いや、でも自分がそういう状況にいないだけで、実際その立場になったら何もかもを差別に感じて、抵抗せずにはいられなくなるんだろうか。

 

私は登場人物の中で言ったら、チェンの立場かなぁと思う。

「好きで楽しかったらそれでいいやん~」くらいのノリで。

広瀬さんの役の優生くんは彼女と喧嘩しても一生懸命歩み寄ろうとしてたけど、私だったら喧嘩の時点で「地域どうこうの前に性格合わんわ!」と思って出ていくな……

地域の人たちが「差別されている」と卑屈になりすぎることで、「外側の人」を差別する(本人たちはそれを差別だとは思ってない)ということも、実際にあるんだろうなぁと思った。

 

終わってから面会があったのがカルチャーショックで驚きました!

お見送り的な流れ作業かと思っていたら、客席のあちこちでキャストの方々とお客さんが話し始めたので、なにが起こってるのかと思った。

せっかく広瀬さんと直接お話しさせていただける機会だったのに、多すぎる情報量に処理が追い付かないのと、自分にピンとこない問題がテーマだったのと、緊張とで、ありがとうございましたbotと化した。めちゃくちゃ優しく対応してくださった~!

 

ピンとこない問題と書いたけど、ピンとこないままいろんな人に出会える社会になるのが一番いいんじゃないかなと思う。

「差別をなくそう!」って躍起になったり、あからさまに「あの地域は〇〇だから」って言うより、「差別?なにそれ?」って思える状態が一番「差別がない状態」だと思う。

(どっち側の気持ちもわからないからお気楽すぎて当事者の方々の神経を逆撫でするような言い方だったら申し訳ないですが)

 

来月も、広瀬さん出演の作品を観に行きます!

今度は映画で、劇団がテーマの作品。

今回、小劇場に行くのも劇団のお芝居を観るのもほぼ初めてで、いろいろなことがカルチャーショックで楽しかったので、そういう世界を覗き見できるのかな。

それとも似て非なるものなんでしょうか。

わからないけど楽しみ!!

 

映画『パラレルワールド・シアター』公式サイト

 

youtu.be

 

 

 

地方ジャニオタが旅行・遠征の際に愛用しているアイテム

まあ、大阪は地方じゃないと思ってますけどね!(謎の自意識)

 

今年は旅行でスペインと香港、遠征で台湾、東京、名古屋と、遠出の多い年でありました。

最初は大荷物だった遠征も、結構荷物が減ってきて、持っていくと便利なもの、持って行かなくても大丈夫なものなどがわかってきました。

 

そこで、遠征に持って行って便利だったもの、旅行に持って行く定番の役立ちアイテムを残しておこうかと。

 

 

 

ジッパーバッグ 

100均とかの透明のジッパーバッグやフリーザーバッグを濫用して、用途ごとに入れています。コスメポーチにプラスしたいコスメ用(普段持ち歩かない下地やビューラー)、コンタクトの洗浄液とケース、マスク耳栓の夜行バスセット、など。

 

利点は

1.中身が見えること

ポーチだと中身が見えなくて、どれに何が入ってたかわからなくなってしまうけど、透明なのですぐに取り出せるし、パッキングのときに追加で入れたい場合もどこに仕舞えばいいかわかりやすい。

2.サイズと数を気にせず使えること

ポーチだと手持ちの数に限りがあるから入りきらないときに困るのと、あまり大きいものを持ってないので、入らないものがあったりする。ジッパーバッグだとキッチン用に何種類か置いてあるので、ぺぺっと取ってすぐ使えるのがよい。

3.水ものも入れられること

コンタクトの洗浄液や化粧水をそのまま入れられて、水漏れも気にしなくて済む。飛行機に乗る場合も、水ものをまとめておけばそのまま出せばいいのでラク

 

お気に入りはMIDORIのB6サイズ。ちょこっとしたものを入れるのに便利なのと、かわいい。ちょうどマスクが入るサイズなので、夜行バス用のマスク・耳栓・ティッシュなどをまとめておけば、小さい鞄に入れられて良いです。

(飛行機に持ち込む水ものには無地を使用してくださいね!)

 

シートマスク

ずっと、化粧水と乳液を小さいボトルに詰め替えて持ち運んでたんですけど、回数を重ねるうちに、めんどくせぇな!!!と思うようになって、シートマスクに変えました。

(めっちゃ潤うから乳液つけてないけど、大丈夫なのかな。そのへんは自己責任ということで)

気分アゲるためにいいやつ使おうと思って、ルルルンのプレシャスを使っている。10~11月は遠征続きで頻繁にこれを使っていたため、肌の調子がすこぶるいい。気に入って、家でも大容量のタイプを買って使っています。

詰め替えなくていいし、かさばらなくていい。

 

電源タップ

これそのものではないけど、こういうやつ。100均で買える。海外に行くときは海外用の電源タップを持って行きます。

ホテルや新幹線、夜行バスのコンセントは数が少ないので、ひとつ持っていると便利。だってコンセントひとつしかない場所って、スマホとモバイルバッテリーは同時に充電できなくて困る!

これがあるだけで全然違う。

 

クッションカバー

 

こういうやつ!

なにすんねんと思われると思うのですが、下着や服を収納するのに便利なんです。

スーパーの袋ではガザガサするし透けるしテンションがあがらない。

エコバッグでは口が閉まらないので何かの拍子にパンツがぽろっと出てきたりしては困る。

クッションカバーはすごく便利なんです! 

こんないいやつじゃなくても、100均とかでも十分です。(私は友人にプレゼントでもらったものを使っている)

カプセルホテルや夜行バスのラウンジのシャワー室にそのまま持っていけるのも便利。

カプセルホテルでお風呂行くときは、ここにお風呂セットやコンタクト用品を入れたジッパーバッグ、眼鏡ケースなどを放り込んで、カバン替わりに持って行きます。便利。

 

ellipsのヘアオイル

ホテルだと乾燥なのか髪がガッサガサになるので、ヘアオイルを持って行きます。いままではボトルのものをそのまま持って行っていたのでかさばったのですが、ellipsが便利すぎて最近ずっとこれ。シートのまま持って行ってもいいし、1泊なら一粒だけコスメのジッパーバッグに放り込みます(雑)。

最近ボトルで買った。ドンキで買えた。

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シートはこんなの↓

 

Bluetoothキーボード

最近タブレットPCを買ったので荷物が大きい時はPCを持って行くんですが、小さくしたいときはこのキーボードだけ持って行きます。

一人遠征が多いので、観てすぐ感想ブログ書きたい!ってときに便利。

ファンレターの下書きもこれを使います。

pink8er-hana.hatenablog.com

 

無印良品のリュック

フォロワーさんがお勧めしているのを見て、すぐに買った!

www.muji.net

9月の台湾遠征に持って行きました。確かにしんどくない。

そして東京への日帰り・一泊遠征にも使えて便利です。

PC用のポケットもあるから安心。

ブローチ付けたらいいよってアドバイスをもらって、台湾のときはツアータイトルのブローチを作ってつけていきました。

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洗濯ネット

着終わった服を入れておいたら、帰ってすぐ洗濯機に放りこめるので便利!

 

こんなもんかな!

 

あとは東京遠征の場合、交通手段はスカイマーク、ホテルはファーストキャビンがスペオキです!

お気に入りの飛行機、夜行バス、カプセルホテルについては、以前この記事にまとめました。

pink8er-hana.hatenablog.com

舞台「まさに世界の終わり」について、一ヶ月の感想をまとめた

舞台「まさに世界の終わり」が本日千穐楽を迎えるので総まとめの感想を残そうと思います。

自分の観劇最後の日、友人と飲みながら3時間くらい色んな話をして、改めて自分の考えを掘り起こしたり、友人の解釈を聞いたりして、すごく楽しかった。

なるほどなって思うことがたくさんあって、感想を言い合う楽しみってこういうものなんだなぁと思った。

 

感想、いつもバラバラに書いてまとまらないから、場面ごとに書いてみる。

先に言っておくけどめちゃくちゃ長いし、舞台を観た人にしかよくわからないと思う。

 

見出しは場面がわかりやすいように勝手につけただけです。

 

前提として、ルイは性的マイノリティであり、作者ラガルスと同じエイズであると仮定しながら考えたものです。

 

 

 

 

1.プロローグ(ルイの出発)

ベッドでうなされて飛び起き、何かを掴もうとするルイ。

力なく腕を落として、自嘲気味に笑ったり、寝汗をぬぐったりして、静かに話し始める。

7回観たのだけど、11/2の始まり方が妙にすごくて、本当に死に絶望している感じがした。

消え入りそうな声で、光のない目で、ぼんやりと「僕は死ぬことになっていた」とつぶやく姿が忘れられない。

内くんが言い始めたことで、ファンの間でも「ラガルスが来た」と形容される回があるのだけど、それだったのかもしれない。

 

2.家族とルイの再会

ルイが入ってきた瞬間、お母さんは喜びを抑えながらアントワーヌを気に掛ける。

アントワーヌは気まずそうに玄関から一番離れた椅子に座る。ちらちらとルイを気にしながら水を飲む。突然帰ってきた弟の様子をうかがっているみたいだった。

ルイが挨拶のキスをしないことについてシュザンヌが「いつもこうだった」というけど、シュザンヌが小さいときにルイは出て行って、あとの場面で「兄さんのこと何も覚えてないわ」というので、変だなと思っていた。(ここはあとの場面について教えてくれた友人の解釈がすごくしっくりきた)

 

3.カトリーヌの子供の話

初対面なのに、カトリーヌはルイに対して懸命に話題を提供しようとする。沈黙を作らないように。それがすごく「気を使っている嫁」という感じで、カトリーヌ大変だねぇと思いながら見ていた。

ここで、長女が8歳、息子が6歳という情報が出てくる。

長女が生まれたとき、ルイは花を贈って、カトリーヌは娘の写真を送ったという。つまり、アントワーヌがルイに出産を伝えて、ルイがそれに対して花を贈り、カトリーヌが写真を送った。アントワーヌはルイの住所を知っていたし、連絡を取り合っていた。

ここで子供の話をするカトリーヌに、アントワーヌは「弟がうんざりするじゃないか」という。アントワーヌ本人はなんでそんなことを言ったのかわからないと言うけど、久しぶりに帰ってきた弟が初対面である嫁の話をずっと聞かされていることに気を使ったのか。アントワーヌは乱暴な物言いをするけど、内心では弟のことを気にかけている。だから気を使ったのかな。(でもカトリーヌだって一生懸命話題をつなげようとしてたんだよ、カトリーヌお疲れ様だよ…)

一方、ルイはそれに対して「どうして兄さんはそんなこと言うのかな。わからないな。意地悪だし不愉快だよ。全然うんざりなんかしない。僕の甥っ子、姪っ子なんだから、興味あるよ」とアントワーヌの”罪を告発”する。

後半のシーンでアントワーヌに邪見に扱われていると考えたルイは兄を陥れるために善人ぶった発言を繰り返すんだけど、その手口はもうここから始まっていたんだと思う。

最初は騙された。なんでアントワーヌはルイに対してすぐいじわるなことを言うんだろうと。でもルイの手口に気付いてからは違った。わざとらしく左耳に髪を撫でつける仕草が、兄を悪者に仕立て上げるときのサインに見えた。(毎回そうってわけでもないみたいだったけど)

このとき、ルイは困ったように母を見る。きっと母も騙されている。アントワーヌに乱暴者のレッテルを張って、ルイを守らなきゃと思ってしまう。

次に、カトリーヌが息子(ルイ)の名づけの由来を語り始めるとき、アントワーヌが「フランス歴代の王様だよ」と冗談を挟む。それをたしなめられたあとに「こんな日に冗談も言えないなんて!」と言っていたことから、アントワーヌはルイの帰省を喜ばしいものだと思っていて、不愉快にさせてしまったからウケを狙って挽回しようと思ったのかな、と感じた。

でも、「由来を話さないように遮ったのかも」という感想ツイートを見て、そういう気持ちで観たら、確かにそうにも見えた。どっちだろう。気になる。

結局カトリーヌは息子ルイの名前の由来を話し始めて、「みなさんのお父さんの名前」「あなたにはお子さんがいらっしゃらないから」と言い、ルイを動揺させてしまう。とにかく沈黙を作らないようにしなきゃって、悪気はないように見えた。

何も知らずに見たときは、もうすぐ死ぬから子供を作れないという理由で動揺しているのかと思ったけど、髪を耳にかける女性っぽい仕草や、「普通と違う」という発言から、同性愛者・性的マイノリティなのではという意見を目にして、そう考えるのが一番腑に落ちた。

確かに、ルイが32歳で、アントワーヌの息子のルイが6歳。ルイが25,6歳の時点で「弟は子供を作らないだろう」と判断するのは早すぎる気がする。アントワーヌにそう思わせる理由があったはず。

このとき、鼓動の音が流れる中、ルイの顔がどんどんこわばって目が泳ぐ。

「アントワーヌのアイディアなんです」と言われて、ルイはアントワーヌを睨みつける。

アントワーヌが自分の秘密に気づいたのか、それともカトリーヌにばらしたのか、疑心暗鬼に苛まれるようにルイの視線がぎょろぎょろと泳ぐ。

そのあとルイが「跡継ぎの男の子」と言ってアントワーヌが「くそっ!」と怒るのは、それが嫌味だと気づいたということ。

原作だとルイが長男、アントワーヌが次男という設定なので、「次男のアントワーヌが勝手に兄は子供を作らないと判断して、父の名前を引き継いだ長男ルイの名前を自分の息子につけた」ということになる。ルイはそのことに対して嫌味を言ったんだなと思う。

 

4.ルイとシュザンヌ(階段)

シュザンヌの「兄さんのこと何も覚えてないけど」というセリフで始まる。

私はこの場面でシュザンヌが「兄さんってああでしょ!こうでしょ!」とまくしたてるのを聞きながら、シュザンヌはめっちゃ嬉しいんだな、かわいいなぁと思っていた。ルイも笑いながら聞いているので、そうなのかなと思っていた。

でも、時々ルイはすっごくうざそうな顔をする。その理由がずっとわからなかった。

友人に「あれは決めつけて話されるのが嫌なのかも」と教えてもらって、すごくすっきりした。

友人は「ポストカードをたばこ屋で買ったと言われたとき嫌そうだった。あとからアントワーヌのセリフで、ルイがたばこを吸わないことがわかる。シュザンヌはずっとイメージだけで決めつけて話してるから、ルイはそれが嫌なんだ。でも書くのを仕事にしてるって言われたときに笑うのは、それだけ当たってるから笑ったのかも」と教えてくれて、「なるほどな~~~~!!!!」と、もんのすごい腑に落ちた。

友人のシュザンヌ考察、とてもわかりやすくて好き。URL掲載の許可をいただいた!)

 

11/7追記

昨日、島ゆいかさんのツイッターで、シュザンヌの脚にあった大きなアザがメイクであったことが明かされた。

え~~!ずっと本当にケガしたんだと思ってすごく心配してたら!まさかのメイク!ということは、アザにも意味があるのか……とまた考えを巡らせることになった。

シュザンヌは、大きなアザがあってもショートパンツを履いて脚を見せることを厭わない性格の子なんだと思うと、ルイとは正反対のタイプだなと思った。

ルイは自分の本音や性のこと、病気のことを秘めてばかりだけど、シュザンヌは隠し事をしない。おおっぴらな性格。そういうことなのかなと思った。

でも、夢の中のシーンでアントワーヌが言うセリフには、「おまえとルイは似てる」という言葉がある。「兄(ルイ)がいないことをシュザンヌは不幸だと思っているけど、それは自分が不幸だって思いたかっただけだ」と。

ルイとシュザンヌは正反対に見えるけど、不幸を武器にするルイと似ていると考えるなら、シュザンヌはアザをあえて見せることでルイに優しくしてほしい、気にかけてほしいという算段があったのかもしれない。

または、夢の中の言葉はルイの頭の中のものなので、実際はそうでないのにルイの受け止め方がひねくれていて、「シュザンヌはアザのことを心配してほしいのか?」と思っていたかもしれない。 

 

5.日曜日の話

何度も聞かされたお母さんの話をニコニコ聞いてあげるカトリーヌは本当にいいお嫁さん…私はこの登場人物の中で、カトリーヌが一番好き。

ここでアントワーヌが席を立とうとすると、ルイがすかさず「どこ行くんだよ、さみしいよ」と声をかける。出たな善人~~!!!(内くんのことは大好きだけど、ルイのことはヤなやつだと思っている)

お母さんもそれに応じてアントワーヌのことを「ひねくれてる」と言う。アントワーヌ不憫。

ここでお母さんは「お父さんは赤が好きだった」って言う。

私は、きっとお母さんの思い込みなんじゃないかって思っていた。お母さんはネックレスもブレスレットも靴も赤。きっと赤が好きで、ここからたくさん家族のことを決めつけながら話す場面が出てくるから、お父さんも赤が好きって決めつけていたのかなと思った。

でも、感想ツイートを見ていたら「お父さんが好きだった赤を身に着けてるんだね」というのを見かけて、その考え方もあったか~!と思った。担当カラーに色の好みを支配されている私はすごく納得した。どうなんだろうなあ。

ここでルイがゲホゲホ咳込むと、お母さんが慌てたように「それから!ピクニック!」と新しい話題を繰り出す。ここで病気のこと察したのかな。でもお母さんめっちゃ決めつけて話すから鈍感な気もするけど…

アントワーヌはこのあとシャンパンを注ぎに回って、ルイだけ全然飲んでいないことに気付いて怪訝な表情をする。それから、ちらちらとルイの様子をうかがっているから、異変には気づいていると思う。

この場面で好きなのは、思い出のレストランの話をするところ。カエルと鯉のフライ、というキーワードでルイが愛想笑いを崩したように見えた。

「ああ~、あの店ねー!うんうん、好きじゃなかったな(笑)」と、アントワーヌと一緒に笑うところは、兄弟っぽさが出ていて好きだった。本当に、小さい頃は仲がよかったんだなと思った。

ツイッターで友人と話していたら、アントワーヌ役の鍛治直人さんから「兄弟揃って鯉と蛙のフライが大嫌いなんです!」とリプライをいただいた!嬉しい!あってたんだ!)

 

6.「ほんの十日くらい前…」

家族の団らんがぴたっと止まって暗くなり、ルイがうんざりしたような顔でだらりと客席を振り返る。

「ほんの十日くらい前、僕はどこにいたんだっけ」

このギャップもすごく好きだった。

死に対する絶望が語られる。

「みんなが僕についてあるイメージを作り出して、いつかそのうち僕を好きでなくなる、好きでなくなってしまう」

友人に「ルイは決めつけられるときに嫌そうな顔をする」と聞いたことを思い返すと、そのときの気持ちが語られているのかなと思った。

勝手にイメージを作られて好き嫌いを判断されるということが、本当のルイを見てもらえず孤独の中に置き去りにされてしまう、見捨てられた、誰も理解しようとしてくれない、という気持ちにつながるのかな。

ルイの気持ち、全然わからないわ。だって何も言ってなくて笑ってるだけなのに、本当の自分なんて理解してもらえなくて当たり前だし、それなのにいじけてなんなんだ?と思う。言いたいことはなんとなくわかるけど、気持ちはほんとわからん…と思っていたんだけど、ここまで書いて、そういえばルイの病気はエイズなのかもしれないんだと思い出した。(自分の思ったことを置いておきたいのであえて消さないでおく)

私はエイズが誰でもなりうる病気で、感染の原因が性行為か血液感染か母子感染だと知っている。偏見がある病気だというけど、偏見を持つ前にこのことを本で読んだことがあったので、「偏見がある病気」という感覚がなかった。

だけど、エイズは1981年にアメリカの同性愛者の男性に初めて発見されて、そこから10年で世界中に広がったらしい。

この戯曲が作られたのは1990年。まさにその時期だ。

そのころは(今もなのかわからないけど)、同性愛者の病気とか、薬物濫用者の病気だと偏見があったそうで、そういう病気なら、ルイが家族になかなか言い出せないのは理解ができた。

「僕についてあるイメージを作り出して、いつかそのうち僕をもう好きでなくなる。好きでなくなってしまう」と苦悩するセリフの意味もわかる。

そして、エイズは感染の原因だけでなく、感染経路についても偏見があるという。

エイズ飛沫感染接触感染はしない。だけど、そういった偏見をもし家族が持っていたとすれば、「うつるから近寄らないで」と言われる可能性だってある。

食卓のシーンで、ルイがグラスの水を飲んだあと、飲み口をぬぐっているというツイートも見かけた。自分では見られなかったのが残念だけど、もしかしたらルイ自身も感染経路について誤解があり、「唾液から家族に感染させてはいけない」と思っていたのかもしれない。

ルイがエイズで死ぬことを告げるとき、性的マイノリティであるとしたらそのことから話さなきゃいけない。ルイは2つのカミングアウトが必要だったわけで、最悪の場合、自分の心も体も否定される可能性を孕んでいた。

そりゃなかなか言えないわ……

この気持ちをもって、もう一度観劇できないのが惜しくて仕方がない。

そしてエイズのことを調べていて気付いたことがひとつ。

エイズに対して偏見を持っていない」という意思表示のために、「レッドリボン運動」というのがあるらしい。

ルイのジャケットの裏地の赤や、お母さんの小物が赤いことと、何か関係があるんだろうか。

 

7.ルイとカトリーヌ

ルイが咳込んで慌てて薬を飲んでいるところに、カトリーヌが入ってくる。

ルイは気づかれないようにして、落ち着いてからカトリーヌに話しかける。

「どうしてアントワーヌがあんなこと言ったのか、僕にはわかりません」

あんなことっていうのは、子供の話について「弟がうんざりしている」と言ったこと?だいぶ場面挟んだけどここで蒸し返す?アントワーヌを悪者にするために。

「兄は、あなたが僕を嫌うように仕向けたのかも」と言いながら、またドヤ顔でわざとらしく左耳に髪をかける。

きっとここでルイはカトリーヌを味方につけたかった。母や妹のように自分を大切にしてほしかったのかな。

でもカトリーヌは騙されなかった。「そんなこと思ってもみませんでした」と。

ルイからすれば、なんだつまんねえなって感じだと思う。

そのあと、カトリーヌが「アントワーヌの役割(仕事)を知っていますか?」と聞いて、仕事内容を説明する間、徐々にルイに当たるスポットライトが白くなっていく。

ルイのライトが白いとき、ルイの心の中では何か変化(動揺や怒りやネガティブな気持ち)が起こっている印のようだ。

このシーンでは、カトリーヌがアントワーヌの味方をしたことがおもしろくなかったのかもしれない。

カトリーヌも「アントワーヌはあなたが自分に興味がないと思っている」と決めつけて話すけど、カトリーヌの解釈と実際のアントワーヌに大きなズレはないように感じた。だからルイは、アントワーヌが理解されて愛されていることを疎ましく妬ましく思ったのかな。ルイは自分を理解してくれる人がいなくて孤独だと思っているから。

で、カトリーヌが「彼に言うべきことを言ったほうがいいです」と話したあと、「アントワーヌがあなたを嫌うように仕向けたって?」と聞き返すとルイはバツが悪くなって「言うべきことも言うべきでないこともわかりません」と返す。

それに対してカトリーヌは「よかった、さっきよりずっといい」と言う。

これは、ルイがアントワーヌを悪者にしようとしたのを諦めたことに対してなのかな。

最後、カトリーヌが去ったあと、ルイは「ふう」と緊張が解けた様子を見せる。カトリーヌには自分の悪意を見抜かれているようで気を張っていたのかもしれない。

 

8.ルイとシュザンヌ(祝砲)

シュザンヌが出てきて、ルイにカトリーヌについて話す。

カトリーヌがどんな人物かを決めつけて話す口ぶりに対して、ルイは「いつもそんな感じなの?「自分の意見」を言うとき、いつもそんな感じなの?」と聞く。

すごーーく優しい聞き方だけど、舞台ではわかりにくいけど、翻訳本では「自分の意見」とカギかっこがついている。

自分の意見なだけで実際はどんな人かわかっていないだろうという嫌味なのだろうか。

ここの「祝砲!ダーン!」「(…)うう~」の流れが微笑ましくて好き。ここは妹をかわいがっている兄という感じがする。

でもそのあとシュザンヌが「こういうとき、アントワーヌはこういうの。黙ってろシュザンヌって」というと、ルイが「黙ってろシュザンヌ、か…」 と繰り返す。

このとき、「そっかあ」と優しそうなときもあれば、「本当にその通りだな」とウザそうなときもある。

これはそのときのルイの気分によるものみたい。その微妙な差の違いが楽しい。

 

9.ルイとお母さん

ルイがタイプライターで文字を打っている。ルイの仕事は書くことっていう暗示なのかな。

そしてお母さんが登場して長台詞。アントワーヌとシュザンヌに対する決めつけが炸裂する!(言い方)

その間、ルイは結構優しい顔をしているなと思っていた。

「作り笑顔」と言いながらお母さんはルイの顔に触れる。うちの母も実家に帰ると顔や手をぺたぺた触ってくるのだけど、そのときの気持ちを思い出して、ルイも嬉しいんじゃないかなと思った。大喜びするわけじゃないけど、ぽわっとする。

お母さんもルイの嫌いな「決めつけ」をするけど、ルイは困ったときはお母さんに助けを求めるし、お母さんがアントワーヌに悪印象を抱くように仕向けたりするから、ルイの中の好き度で言えば、お母さんが一番上な気がする。

だからポジティブに今後の話をするお母さんに、もうすぐ自分が死ぬことを言い出せなかったのかもしれない。

この場面の最後、「いくつになった?」と聞かれるとき、ルイは一度顔をそむける。

私はそれを「もうこれ以上生きられないよ、ごめんね」という悲しい気持ちを押し殺しているのだと思っていたけど、別の人の感想で「嫌そうな顔」というのを見た。

確かに、出て行った息子が心配なら年月をずっと数えているかもしれない。でも年齢を聞いてくるということは、お母さんはルイの年齢を知らなくて、ルイにとってはそれが無関心に映ったのかもしれない。

お母さんはこのシーンで「あんたがどこに住んでるのか知らないけど」とも言う。

でも、ルイから絵葉書は届くし、アントワーヌはルイと連絡を取り合ってるんだから、住所はわかるはず。

ルイの言う「僕を置き去りにした」「まるで僕がそう願っているから叶えてやったとでも言うように」という言葉に込められた憎しみは、お母さんに対するものが一番強いのかもしれない。

日曜日の話の場面で咳込んだのに全然触れられずに別の話題に移ったことも、ルイからすれば「母は自分の体調が悪くても無関心だ」と思ったかもしれない。

お母さんのことは好きだけど、お母さんが無関心(を装ってい)すぎて、「愛してくれていない」と思ってしまうのかも。

そう考えたら、「いくつになる?」って聞かれたルイは、やっぱり僕のことには興味ないんだなってがっかりしたんじゃないかな。

マシュマロで、お母さんの言う「それ(32年)って長いの?」とはどういうことだと思う?という質問をいただいた。

お母さんからすると子どもはいつまで経っても子どもの気分でいるけど、32歳っていったらもう大人だから、「あんたも大人になったのねえ」って気持ちなのかなと思っていました。

そのあと、暗転の前の一瞬でルイが笑顔を浮かべるのが、すごく儚くて好きだった……

 

11/7追記

千穐楽を迎えた日の夜、家でまた本を読んでいたら、不思議な感覚に襲われた。

「なんで私は、お母さんが子供たちのことを決めつけているとずっと思ってたんだ?」

お母さんが語るシュザンヌとアントワーヌのこと、ぴったり合っているじゃないか。

「シュザンヌはルイのことを何も知らなくて、想像ばかり。」

実際、ルイはたばこを吸わないのに、たばこ屋でポストカードを買ったと言って嫌な気持ちにさせていた。

「アントワーヌはルイのことを知っている。」

ルイの性のこともおそらく知っているか、そうでなくても勘付いている。だから息子にルイの名前を継がせた。

「あの子たちは時間が少なすぎることを恐れていて、不器用なやり方をするわよ。そして下手な物言いをしたり、早とちりをするでしょう。ぶっきらぼうになるかも」

確かに、シュザンヌもアントワーヌも、ルイが来たことを喜んでいる。シュザンヌは嬉しくて空白の時間を埋めるように思い込みばかりでマシンガントークを繰り広げる。アントワーヌは、帰ってきた弟を笑わせてやろうと冗談を言うけど、顰蹙をかってしまったり、シュザンヌが喜びすぎてルイにガンガン向かっていくので弟を気遣ってたしなめることで妹を怒らせて空気を悪くしてしまったりする。

どちらも確かに不器用だ。あってる。

シュザンヌが家を出たがってることも、アントワーヌが家族を支えることに負担を感じていることも知っている。

ルイの笑顔が作り笑いだってこともわかってる。

お母さんのセリフを読んでいると、「来たのは間違いだったって思ったんでしょ」とある。ここできっと私は誤解した。「ルイは覚悟を決めて帰ってきたのに!」と。

そのあと「シュザンヌに会いに来てもいいって言っておやりよ」なんて流れになってくるので、ルイの死を知っている私は余計に、「ルイの「これから」はもうないんだよ、お母さん何も知らないで…」と思ってしまっていた。だから誤解が生まれていたんだ。

でも、お母さんが言ってることは、9割くらいは当たってた。

その、「家族のことをわかってる」話の流れで「おまえ、いくつになった?」というセリフが放たれる。

ルイは家族の誕生日には18年間、欠かさずカードを送っていた。シュザンヌには省略文と揶揄されたけど、家族のことを完全に嫌っていたら、そんなことはしないはず。

でも、お母さんは自分の歳を知らなかった。

家族のことをこんなに知っていると話すのに、数えるだけで済む年齢は知らなかった。

それって、ルイにとってはすごく悲しいことだったんじゃないかな。

そう思うと、ルイが歳を答える前に顔をそむけて何かをこらえるような表情をしたのは、「僕が何歳かなんて母さんは気にしてなかったのか」という気持ちだったのでは。

きっとルイは家族の中でお母さんが一番好きだと思うんだけど、その人が一番自分のことを理解してくれてないとなると、そのぶん「わかってない」という怒りや憎しみも大きくなるんじゃないかと思った。

 

10.家族写真と喧嘩

家族写真を撮るとき、ルイの顔が怖い。シャッターを切る瞬間だけ笑顔になる。

シュザンヌの理想の家族像に使われるのが嫌だったのかな。

それとも、家族が集合した今回こそ死ぬことを言わなきゃって気持ちなのかな。

(死ぬことを言えないって前提で観てるから、いつ言うのか気にする気持ちを忘れがち)

そのあとシュザンヌがルイにカメラを向けて、一緒に写ろうとするアントワーヌに「どいて!」とジェスチャーをして、アントワーヌは「なんだよ」みたいな顔をしている。

ルイが来て浮かれていつもと違うシュザンヌに対するもやもやっとした気持ちがふくらむきっかけのひとつだったのかも。

このあと、シュザンヌとアントワーヌの喧嘩が始まって、部屋を出ていくシュザンヌ。

そしてコーヒーのおかわりをもらおうとするルイの口調をおちょくってカトリーヌにたしなめられ、アントワーヌも出ていく。

二人を追いかけも心配もせずに「みんな揃って幸せだわ」なんてのたまう母を見て、ルイとカトリーヌが「はあ?」みたいな顔をする。

お母さんはルイが出て行ったらルイのことは追いかける。

やはりルイを放っておけないという気持ちはあるみたい。

みんながいなくなったあと、カトリーヌが疲労困憊という表情を浮かべて顔を覆う。

自分の夫を悪者にしようとする義理の弟、いつもと違う義理の妹と、それに対していちいち乱暴になる夫、のんきに構えている義母……そりゃカトリーヌ疲れるわ、本当にお疲れ様です…私はカトリーヌの味方だよ…と思う。

 

11.ルイのショータイム

ショータイムじゃないけど。

ここはもう中身の考察とかなんもできなくて、「これが!好き!」みたいな話しかできません。

停止したリビングに、本性のルイが現れる。悪い顔して!好き!

指パッチンでピンクのスポットライトがついて、極悪な顔をしたルイが家族を操る。

「彼らのことを前もって見当をつけておく。仲直り!GO!」と両手でハートを描くのが好き~~~!!!(ずっと自担の悪役を観たいと願っていた私は、もうこのへんは好きが爆発してルイの気持ちなど考える余裕がない)

しゃがんで悪い顔して家族の成り行きを眺めているのも、家族の狼狽ぶりを見て高笑いしているのも、全部好き……悪すぎ……

自分が死ぬことで家族に悲しんでほしい、悲しんでくれたら嬉しいってことなのかな。

ノリノリの極悪ルイから一転、ピンクの照明が消えると脚を叩く音を合図に家族がはけていく。

そこからは暗くて黒い本音のセリフが続く。

「黙って見逃したことを僕は蒸し返す」というのは、「なんであのときこんなことを言ったのか、なんであのときこうしてくれなかったのか」と不満が再発して怒りを覚えるということ?

「憎しみを吐き出す」は、「なんで自分が死ななければいけないのか、なんで誰も心配してくれないのか」ってこと?(そりゃ言わないと知らんやろ)

「お前たちを一人また一人と殺していく」というのは実際の殺人じゃなくて、いまの自分を愛してくれないという憎しみを理由にして、「お前なんて好きじゃない」と過去の楽しかったり嬉しかったりした記憶を抹殺していくことかなぁと思った。

「ぐったりと青ざめた人に戻る」のところで脱いだジャケットを撫でまわしているの色気爆発してるし、「僕は自分を生贄にしよう」のところも邪悪で好きです!!(言葉の内容についての感想を生み出せなさすぎる)

もう、私はこういう内博貴の新しい一面を観られたのが、待ってました!という感覚です!!!

「出来損ないで並以下の僕」という言葉は、やっぱり性的マイノリティであることを暗示しているのかな。家族を操るシーンでお母さんがアーメンの動きをしていて、この一家はキリスト教みたいだから、同性愛をタブー視するキリスト教として、ルイは自分の恋愛志向をいけないことだと思っていたのかもしれない。

そして、「悪くない」の言い方よ!!!いつも「は~、やっば……」しか考えられない。

そのあと、ついさっきまで早口で悪そうに怒鳴っていたのに、「さらに何か月か前のこと」で一気に怒涛の流れが止まって笑顔に切り替わるところ、サイコな感じですごかった……

「死には決して追い付かれない」でカウンターのほうに逃げて、隠れて、そーっと上から出てくるところすごく好きだし、そのあと下に潜って下から出てくるのも好き!!

「ンン!」と咳払いをしてからの「僕は物好きでいたい。ひ弱さを装って青白く、気取った青年でいたい」のところも、そのあとの「僕はよそ者だ。自分の身を守る。郷に入れば郷に従え、だ!」と指を立てる仕草も好き。

死をポジティブにとらえようとして、やせ我慢しているのかな。

家族から関心を向けてもらえなかった(と思っている)から、悲劇の主人公になれて、今度こそ同情を集められると高揚しているのかな。

かわいそうぶって同情を集めるのはルイの手口で、その最高の材料が手に入ったということ?

待合室で死が近づいてきたときの芝居が、本当に見えない誰かがいるみたいですごかった。

「死と僕は」の仕草と「僕たちはエレガントで、カジュアルで、かなりミステリアス」のとこ、すんごい好き。(いろいろ考えようとしても好きポイントで思考止まる)

うまいこと死と付き合って、悲劇の材料にして、余生を過ごそうとしていたのに、むなしい逃避行だと気づいてから恐怖を受け止めていく流れもすごかった。

「どんな場所でも、この上なく醜くてばかばかしい場所でも、見るのはこれで最後なんだ、覚えとけよ」と、現実味のなかった死を受け止めてしまって、もうどこへ行っても自分がこの場所を見られるのは最後なんだと実感してしまった。そして、「死に負けてしまった」

死と向き合ってうまくやっているつもりでカッコつけてたけど、急に、もうすぐ死ぬっていう実感が襲ってきてルイの表情が恐怖に染まっていくのがすごかった。

そして、「時にはこんなこともする」と笑顔に切り替わって遺影の話を始める。

全部時間がつながってるのがウソみたいに、ころっと切り替わる。

「次々と手渡しをする」の仕草が、本当に何人か人がいて写真を回していく様子に見えて、すごいなぁと思った。

作り笑いをしたルイの遺影を見た人たちが「あの人ってまさにこんな感じだった」ということを想像して嫌悪して、「違うだろ、全然…ちょっと考えれば、お前たちにだってわかるはずだ。違うだろ、全然!」と憤り、「僕はただそう見せてるだけだ」と憎々し気に吐き捨てる。

ルイはずっと作り笑いを浮かべながら、誰にも理解されないという激しい感情を押し殺していた。ジャケットの裏地の暗い赤が、ルイが心に隠した色のように見える。

だから死後に「ルイって優しかったよね」みたいに言われるのを想像してうんざりする。誰かに理解されたいって願望がすごく強い。それはもしかしたら、性的マイノリティであることだけが理由ではないかもしれない。

すんごく内気な青年で、小さい時から本音を言えないまま「ルイはこうだよね」と決めつけられて育って、「そうじゃないのに」って気持ちが大きくなって、「理解されない、愛されてない」とこじれてしまったのかも。

このシーン、いつも迫力満点で大好きなのだけど、「ラガルスが来た」と感じた11/2は特にすごくて、迫力に圧倒されて、気づいたらこちらまで汗だくになっていた。舞台を観ていて初めての感覚だった。

 

12.ルイとアントワーヌ

母に言い出せなくて、ルイは兄には伝えようとした。でも、ルイが本題に入ることができずにぐだぐだしているうちに、アントワーヌはそれを拒んでしまう。いままで父親のいない家族の面倒を見てきて、「何も背負い込みたくない」という感情が爆発したのか。

よく考えたら、お母さんが思い出話をするとき「あのころは私も働いてたわ」というセリフがある。今は働いていないとすれば、アントワーヌは結婚して出て行った実家の生計まで支えている。(シュザンヌは自分でテレビやステレオを買ったと言っていたから、バイトくらいはしているのかも)

アントワーヌは工場で働いているけど、カトリーヌいわく「仕事」と呼べるものではないらしい。ブルーカラー(肉体労働者)で、きっとそんなに給料はよくないんじゃないかな。それと通ずるのかわからないけど、アントワーヌは青い服を着ている。それで自分の家族4人と実家の母と妹が暮らしていくのは、たいへんなのかもしれない。

そこに弟が深刻な話を打ち明けようとして爆発した。

「背負い込みたくない」というだけじゃなくて、アントワーヌはルイの手口についても気づいている。

あとのシーンで「ルイは流儀のように不幸を使う」と言うから、困ったときにすぐそれをアピールして母に助けを請い、自分を悪者に仕立て上げるルイの手口には気づいていると思う。

だから「体調が悪いのかなと最初は心配したけど、よく考えたらルイは不幸ぶって周りの愛情や同情を得ようとするやつだった、別に本当に不幸ってわけじゃないくせに俺に重荷を背負わせてくれるな」と全てを繋げて「でっちあげだ」と都合のいい答えを出してしまったのかなと思う。

ここのルイの静かな変化が好き。

兄の機嫌を取ろうとしているのか作り笑いでへらへらしている表情、話を聞いてくれない兄に対する焦り、もう聞いてもらえないという諦めの表情。

最後、アントワーヌが部屋を出て行く寸前は座ったまま客席に背を向けて力なくうなだれる。その顔を見てみたかった。

兄になら話せると覚悟を決めたのに拒絶されたルイが、このときは不幸のふりじゃなくて本当に絶望しているのを見て、心が痛かった。

一番、ルイをかわいそうだと思った瞬間。

 

13.ルイの夢の中

舞台上に置かれた靴と、鏡の中にいるルイがライトアップされる。

なんだかそれが、靴の場所にルイは立っているのに心が体とバラバラになってしまったような感覚だなと思った。

「どの部屋にもたどり着けない」というのは、家族の誰とも理解し合えないということだと思う。

翻訳本とはルイのセリフが変更になっている。

翻訳本では「一番ひどいのは、僕が恋をすること。一番ひどいのは、僕が少し待とうとすること。」

舞台では「一番ひどいのは、愛すること。一番ひどいのは、待ってみたくなること。」

翻訳本のセリフは自分のことを言っているように感じて、舞台のセリフは自分の家族に対する態度について言っているように感じる。

鏡の世界はルイの頭の中なので、ほかの人たちのセリフも全部ルイの考えた「この人がいいそうな言葉」ってことなんだと思う。

印象的なのはアントワーヌの言う「望ましい遠さ、ちょうどいい距離 離れてた」というセリフ。

ルイはやはりそんなに遠くには住んでいなかった。シュザンヌの言う通り「もっと頻繁に会いに来られたはず」なのだ。

それはルイが家族に思われていることであると同時に、ルイも思っていたことなんじゃないかな。

「会いに来られる距離から手紙を送っていたのに、誰も会いに来てくれなかったね」と。

だから、そんな無関心な家族を自分から愛するのはひどくむなしいことで、待ってみたくなる気持ちなんて持つんじゃなかった、ということなのかな。

「私が不幸かもしれないって?」と怒るシュザンヌに対して、アントワーヌは「あいつだよ、不幸な男は」「お前は自分が不幸だと思っている」「あいつが遠くにいたから」「でもそれが理由じゃない」「ただの辻褄合わせだ」という。

現実で、ルイはシュザンヌから「私、幸せになりたかったわ。それも兄さんと一緒に」と言われている。シュザンヌは兄がいないことが不幸で、帰ってきたことをとても喜んでいる。でも、ルイからすれば「住所知ってるんだし会いに来たければ来られただろ、僕のせいにするな」という気持ちがあって、それを夢の中でアントワーヌに代弁させているように感じた。

夢の世界でカトリーヌだけがルイと会話できるのは、カトリーヌだけがルイの手口に気付いて、ルイのことを理解できた人だからなのかな。

お母さんがルイの名前ばかり呼んでいるのに会えないのは、ルイがお母さんに自分ばかり構ってほしいけど理解はしてもらえていないという気持ちの表れなのかなと思った。

 

14.出ていく前のルイの心情

ルイは家族に「約束する。すぐにまた来る。時間をあけずに帰ってくるから」と言って回る。(「僕はうそをつく」がまた悪い顔していてイイ)

「電話するし、近況報告もする。みんなの話をちゃんと聞くようがんばってみる。心から愛を感じてるよ。」と大ウソを並べる。自分を理解してくれようとしなかった家族が、あとから絶望するように仕込んでいるみたい。

自分が出ていくと言い出したのに、アントワーヌが車で送っていくということが気に入らないらしく、「アントワーヌは僕を追い払いたいようだ」と曲解をかます。ゆがみすぎでは……

そして、せっかく死ぬことをを告げようとした覚悟を「でっちあげだ」とブチ壊された恨みもあって、「僕は口には出さず、アントワーヌの罪を告発する。僕の恨みを僕が晴らすんだ。」と言う。アントワーヌ不憫……

 

15.車で送っていく話と兄妹の喧嘩

ここでルイの仕返しが始まる。

ルイが帰ろうとするので、よかれと思ってアントワーヌは車で送ってやると提案する。

シュザンヌはまだルイに帰ってほしくないから、自分が送ると言う。

ルイは自分で帰ると言いだしたはずなのに、「もっといいのは、僕がここに泊まって…」などとシュザンヌが期待するような言葉をたくさん並べて喜ばせる。

シュザンヌは喜ぶけど、アントワーヌはルイが帰ろうとしている(と思っている)から、引き留めようとするシュザンヌを非難する。そうして2人がどんどんヒートアップして、シュザンヌはついにアントワーヌに摑みかかる。

7公演を観てきて最後に気づいた。

シュザンヌがアントワーヌに掴みかかった瞬間、2人の奥でルイが一瞬だけ笑った。

邪悪な笑みでもなく、愛想笑いでもなく、ただ一瞬、少し嬉しそうに、へらっと笑った。

私はルイがアントワーヌを悪者にしていると気づいてからずっと、2人の喧嘩を引き起こせたことでどこかでルイが笑うんじゃないかと思って見ていたんだけど、もっとあとのほうだと思っていたから、なかなか見つけられなかった。やっと見つけた。ハッと五感が鮮明になった気がした。焼きついた。

そのあとすぐに困ったような顔をして2人に割って入って喧嘩を止めようとしたり、「泣かないで」なんて近寄って白々しくアントワーヌを「落ち着かせよう」としたりする。

それで余計にアントワーヌは激昂し、シュザンヌは号泣する。

「お帰りいただけますでしょうか」と立ちはだかったカトリーヌは、ルイの算段に気づいたのかもしれない。

このあと、乱暴だと言われたアントワーヌが嘆く。

舞台では言ってなかったと思うけど、翻訳本にはアントワーヌが「疲れてたんだ」と言いながら「疲れているときは、仕事のせいだとか、いや悩み事だとか金のせいだとか思ったりする」というセリフがある。アントワーヌの仕事の話で触れたとおり、やはりブルーカラーの彼が自分の家族と実家を支えるのは金銭的に負担だったのだろうと推測できる。

必死で支えてきた人たちの中に突然ルイが帰ってきて、みんながそれを喜んで、ルイの作り笑顔に騙されて味方をする。ルイがいない間いっしょに生活してきたシュザンヌにもつらく当たられて、母親にはバカな乱暴もの扱いされて、最後の砦であったであろうカトリーヌにまで乱暴だと言われてしまう。

それで、ルイが「帰る」と言い出したのでよかれと思って車で送っていくことを提案したのに、それさえもルイの復讐の手段にされてしまって、アントワーヌが不憫で仕方がない。

ここはもう、ルイが犯人であるミステリーものを観ているような気分だった。

 

16.アントワーヌの気持ち

食卓に座って、アントワーヌとルイが対峙する。

ルイは恨みを晴らせて満足したのか、作り笑顔を浮かべながらアントワーヌの話を聞いている。

でも、アントワーヌが話し続けるにつれて、静かにどんどん表情が変化していくのがすごかった。

最初のほう、アントワーヌが「ルイが責められたときに言う言葉だ、愛されてないって」ということから、ルイはやはり昔から不幸ぶって同情を集めていたことがわかる。

でもアントワーヌからすれば、ルイは愛されていないことなんてないように見えた、という話の中で、ルイはいつもの作り笑顔をしたり表情を曇らせたりする。「全然わかってない」ということなんだろう。

ルイは愛されていないと思っていたけど、家族は目立たなくとも愛情表現をしていたことがアントワーヌから伝えられる。

家族の中でいちいち付き合いたてのカップルみたいに大げさに「愛してる!」なんて表現すること少ないと思うし、家族の愛はそれとない気遣いや思いやりで浸透しているものだと思うので、アントワーヌが言いたかったのはそういうことなのかなぁと思う。

でもルイはそれを感知できていなくて、「愛されていない」と思っていたのかな。

それでルイがいっつも不幸ぶるから、家族が「ルイのことを気にしてやらないと」と気を使っていた。

「どんな不幸も人に応対するための流儀でしかない」という言葉がここで出てくる。

最悪のタイミングだなと思った。

確かに昔からそうだったのだろうけど、今回は、ルイは本当に病気という不幸を抱えて告げに来て、拒絶されて、言い出せないまま家を出て行こうとしているのに、「お前の不幸は本当の不幸じゃない」と言われてしまう。

ルイは作り笑顔を張り付けるしかない。

だけど、ルイが不幸を武器にし続けた結果いろんなことがアントワーヌのせいにされて、ルイが出て行ったの責任も押し付けられて、アントワーヌはルイと連絡を取りながら気遣っているというパフォーマンスをしなければならなかった。18年もの間、家族を支えながら。

でも、喧嘩のシーンでアントワーヌは新聞を読んでる人を見てルイを思い出す、新聞を読もうとするというセリフがある。ちょっとルイに近づいてみたい、みたいな気持ちも感じられて、ルイのこと、本心でも気にしていたんだろうと思う。(でも知識がないので新聞は難しくて読むのをやめてしまう。弟へのコンプレックスも感じられる)

ルイがおそらく内心自分は本当に不幸なんだ、わかってないなと思っている一方で、不幸に見えなかったアントワーヌが自分のせいで不幸を背負わされていたことが語られて、でもそのあとアントワーヌは「こんなに腹が立つのにお前の身に悪いことが起こらないことを願っている」なんて言うから、ルイは意外な気持ちになったんじゃないかな。

このへんから、ルイの中にちょっとずつ「悪かった」「心配してくれてるんだ」って気持ちが生まれたんじゃないかな。

ちょっとずつちょっとずつ、ルイの表情が変わっていくんだけど、うまく言葉にできない。

ルイの愛想笑いがじわじわ溶けて、だんだんやわらかくなってくるような。

笑っていながらもその心がアントワーヌの方向を向いていなかったのに、少しずつ少しずつアントワーヌの方を見るようになったような感じ。

ん~~~~…新幹線のめっちゃくちゃ固いアイスがちょっとずつ食べれるようになるくらいのじわじわ感。(もうちょっといい例えないんか)

だから、この変化がどこで起こったかってうまく言えないんだけど、でも最後にはルイは本当にアントワーヌの気持ちを感知することができたんだと思う。

最後には、ちょっと泣きそうな表情にも見えた。作り笑顔でも、嫌な表情でもなかった。

このあと、翻訳本にないセリフが追加されていた。ニュアンスだけど…

アントワーヌが「車を出してくる」と言う。

さっきはこの提案が非難されて爆発したけど、結局やっぱり弟が帰るときに役に立ちたいというか、困るだろうから送ってやらなきゃ、っていう兄ちゃんらしい行動に至ったのかなと思う。

お母さんの「シュザンヌに言ってたのよ。ルイが忙しくて来れないなら、会いに行けばいいんだって」「いつでも帰ってきていいんだ、家族だから時には遠慮のないことも起こるけど」とか、カトリーヌの「さっきはすみませんでした。帰っていただけないかなんて。ここはあなたの家でもあるのに。どうかまたいらしてください」「知らないのは怖いことです」などのセリフも追加されていた。

温かい空気だった。

 

17.エピローグ(山奥の話とルイの後悔)

 あんなに温かい空気で締めくくったのに、ルイは結局もう実家には戻らないことに決めた。

 さっきのシーンで、アントワーヌから心配していると教えてもらって、ようやく「家族から愛されているかもしれない」と少しは思えたように見えた。

でも、ルイはそれを認めきれなかったんじゃないかな。

陸橋の話は、ルイの心の中の例え話に聞こえた。

誰もいない山奥の陸橋は、孤独なルイの心の中。

空と大地の真ん中を一人で歩くルイは、誰にも理解してもらえず心の殻に閉じこもったルイと重なる。

そして、そんな場所で「歓喜の声をあげるべきだった」っていうのは、心の中でくらい自分が愛されていると認めてもよかった、ということなんじゃないか。

誰もいない山奥で人目など気にせず、好きに叫んでもよかった。

誰にも覗かれない心の中でくらい、家族から愛されていると認めてもよかった。

そういうことがリンクしているんじゃないかなって思った。

でも結局認めなくて、「愛されていない」と頑なに思ったまま孤独に死んでいくことになる。

会いに来ていいよって言われたけど、せっかく愛情を伝えてもらったのにもうすぐ死ぬことを思うと、素直に行くこともできない。

家族からの愛情を受け取ったのに、受け取るのが不慣れすぎて、うまく掴みきれなくて取りこぼしてしまう。

それがルイの言う「後悔」なのかなと思った。

 

最後に

正直、最初は難しそうだし、楽しめるのかな…って構えていた。

でも実際は今まで知らなかった内くんの表情がたくさん見られて、新しい宝箱を開けられたような作品だった。

セリフがないときも誰かが何か伏線になるようなことをしていたりして、見逃すまいと監視するような気持ちで観ていたので、共感することはあまりなかったのだけど、とにかく仕込んできた設定を暴いてやる!ってミステリーを観るような気持ちで、気づけたときの快感がすごかった。

解釈違いの部分もあると思うけど、そこを補完するように友人とあーだこーだ話したり、ツイッターの感想をあさるのも楽しかった。

10月の初めに観てから一か月、毎日この舞台のことを考えていた。

 

出演者の方それぞれの感想を書きたい。

 

内博貴くん

16年くらい内くんのファンをやっていて、内くんのこんなに緻密で激しいお芝居を見たのは初めてじゃないかと思います。近くで観られたって要因もあるのかな…いつも同じくらいしていたら本当に申し訳ないです…

でも、「内くんってこんなにすごかったんだ!?」って驚きました。(いままでもすごいと思っていたし大好きだけど、それ以上にってこと!)

新しい扉だった。

私はこの先の内担人生で、この舞台の衝撃をずっと忘れないと思う。

「ずっと」なんて確証のないことを言うのは好きじゃないけど、でも、ずっと忘れないと思う。 

内くんのブログでも、ルイのことたくさん教えてくれたらいいなぁ~と思っています。

 

鍛治直人さん

鍛治さんがツイッターエゴサをしてどんどん反応をくださるので、感想をツイートしたり見て回ったりするのがとても楽しかったです。

最初に見たときは、アントワーヌを意地悪な人だと思ってしまったのが本当に申し訳ない!全部ルイの策略だったのに!アントワーヌ不憫!

気づいてからは、ルイが手口を使うたびに「アントワーヌに意地悪しいなや!」と思いながら観ていました。笑

全部の感想を繋げて書いて、改めて、アントワーヌは優しい兄ちゃんだったんだなと実感しました。

 

大空ゆうひさん

義理の家族に気遣って、でもルイに騙されないで夫に愛情を注ぐカトリーヌ、本当に素敵でした。

カトリーヌの心労を思うと本当にいたたまれないけど、ルイにすべきことをきちんと言って、お母さんの話をニコニコ聞いてあげて、泣きじゃくるシュザンヌを抱きとめて、激昂したアントワーヌも抱きとめて、意地悪するルイに立ちむかって、でもあとでちゃんとごめんなさいもして、とても素敵な女性でした。

 

那須佐代子さん

元気ではつらつとしたお母さん、とても好きでした。見当違いなことも言っちゃうけど、家族みんなを愛しているんだなぁと思いました。ルイの手を握るところがすごく好きだった。

お母さんは思い出話や息子・娘のことばかり話していて、自分のことはあまり話さなかったので、お母さんの気持ちも気になるなあと思っています。

 

島ゆいかさん

感情の起伏が激しいシュザンヌ、パワフルで子犬のようでストレートで、好きでした。ルイはきっとシュザンヌに歓迎してもらったこと、うれしかったと思う。

久しぶりに帰った家で、大人はみんな気を使ったり様子を窺ったりしている中、シュザンヌだけは「うれしい!」の気持ちがストレートで、ルイは救われたんじゃないでしょうか。

動きが海外ドラマの女の子っぽいのも、かわいかったです。

 

石丸さち子さん

素晴らしい舞台をありがとうございましたという、感謝の気持ちでいっぱいです。

内くんの新しい一面を観られたこと、舞台の新しい楽しみ方を知れたこと、とても嬉しいです。

ぜひまたいつか、石丸さんの演出で新しい内くんの姿を観てみたいです。

 

 

話はこれで終わり!

 

言いたいのは、なにもかも素晴らしかったし、この舞台が大好きだってこと。