これは厄介だっていう説もあるけど

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【ぶっちゃけ】映画制作陣・役者陣の方々に「応援になること」を教えてもらいました【どうなの?】


先日、映画『パラレルワールド・シアター』の交流会に参加させていただいたことは書きましたが、それがきっかけでずっと気になっていたことに関して質問をぶつけさせていただきました。

 

「推しの応援したいんですけど、ぶっちゃけ何が応援になるんですか!?」

 

はてなブログで参加している舞台関係グループやジャニーズ関係グループでたびたび目にするこの話題。

「お花やプレゼントの数でファンがいることをアピール」「いいねよりもRT」「フォト一揆でマージンを貢ぐ」「番組に感想メールを送る」などなど、いろいろ目にしますが、実際それらに意味はあるのか?勝手に応援になると思い込んでいるだけで、無意味なことがあるんじゃないか?逆に知らないけど応援になることがあるんじゃないか?

 

というわけで、お聞きしました。

正直、ファンの立場でこれを聞くのは「こいつなんなの?」と思われかねない行為で、不躾な質問もあったと思いますが丁寧に教えてくださいました…ありがとうございました。

 

匿名にしておりますが、何人かの方に答えていただきました。(掲載許可はいただいています)

あくまで答えてくださった方によるものなので全ての方にあてはまるものではないですし、関係者みなさんの総意というわけではありませんが、一例として「応援」の参考になればと思います。

 

さて、本題に入る前に私が「応援」している映画のリンク・あらすじ・予告動画を貼りますので、ぜひご覧ください。

 

映画『パラレルワールド・シアター』公式サイト
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あらすじ

 東京の小劇団「クオンタムフィジックス」の主宰・佐々木は、30歳を目前に控え、グダグダになっていた劇団を立て直すために3年ぶりの本公演を打とうとする。
それは、パラレルワールドを行き来する時間旅行者たちが、最後のタイムトラベルを通して破滅していく、悲しい運命を描いたSF作品だった。
しかし、相棒として旗揚げから一緒に活動してきた看板女優の中川はすでに就職。他の現役メンバーや元劇団員も、それぞれ割り切れない想いや事情を抱えていた。
商業現場との板挟み、バイトとの両立、劇団運営のスタンス、そして人に言えない恋愛模様…。
果たしてギリギリの若者たちは、失われかけていた「ありえた自分たちの未来」を、この演劇を通してつかむことができるのか?
彼らのふたつの物語が、たどり着く結末とは……。

 

youtu.be

  

 

 では、本題です!

 

 

映画の応援について

映画を応援する方法って何がありますか?

・皆さん口をそろえて仰っていたのが、とにかく口コミ!SNSなどで感想を発信してもらえると嬉しいとのことです。

・できるだけ早めに劇場に行く。(後述しますが、最初の動員が後の展開に影響を与えるようです。)

・応援ホームページ、Wikipedia、インスタグラム、facebookページやTwitter応援アカウントの作成など。(その発想はなかった!応援アカウントなんて方法もアリなんですね。作品や推しに泥を塗らないようにだけは気をつけねばですが…)

・テレビ・ラジオ・インタビュー記事等、発信出来る場を作ってもらう。他のインディーズ映画を上映している劇場等、興味がありそうな人がいる場所での宣伝。(これはファンには難しそうだけど、メディア系の仕事の人ならできるかも)

 

映画祭に出品された場合、ファンにできる応援はありますか?

・最初の審査の段階はわからないけど、たまに入選作の中からオンライン投票や会場の投票など一般の人に投票権があって観客賞を決める類の映画祭があるので、その際に投票する。

・映画祭で観た映画の感想を拡散する際に、映画祭名(○○映画祭出展作品)を一緒に書く。(運営のエゴサに引っかけにいく手法ですね!)

・わからないけど、関係者と知り合いだったらオススメするとか…?

 

影響力の強いレビューサイトってありますか?

・「filmarks」が一番メジャーなようです。

・「映画.com」の名前も挙がりました。

・「Pinterest(インスタみたいなものかと思ってたのですが、レビューも書けるんですね!)

(レビューサイトにレビューを書くのも応援になりそうですね!前職で大手モールに出店しているECサイトの運営をしていたのですが、商品レビューを書いてくれるお客さんの割合は7人に1人と言われていました。でもモールだと検索結果を「レビュー順」に並び替えたり、「おすすめ順」の場合はアクセスが多いとかレビューがいいものが上位に表示されたりするので、レビューを書くってお店側からするととても有難いことなんですよね。映画も、この世にたくさんあるから少しでもレビューが多くて検索上位に表示されるほうが、多くの人の目に留まる機会が増えて応援になるだろうなぁと思います。DVDやCDを買ったときにレビューを書くのも応援になるかと。)

 

映画の上映館が増える経緯が知りたい!

・上映期間などその後の展開を決めるのは「最初の週末の動員が全て」とよく聞く。じわじわ口コミで後半に伸びても、その時点では遅いとか…

・連日満席などで好評になり、その情報が劇場の方の耳に入ること。

・話題性。

・上映作品を決める劇場の支配人、スタッフに作品を観て頂いて上映のチャンスを作る。

・都内の結果が良ければ地方上映も増えるということもあるようです。

・集客の見込みがあるという事が第一条件だと思う。「面白かった!」「もう一度みたい!」「映画館でみたい!」という声が多かったり、話題になったりすると増えると思う。

・映画祭で賞を取ったりすると話題にも上がりやすくて観てくれる人も増えるので、上映館が増えたりする。

 

映画にはアンケートがありませんが、推しが目当てということを運営に伝える手段はありますか?

これは私が映画に関する話で一番知りたかったことなんですけど、映画って「推しを観に来ました!!」ってアピールする手段がないじゃないですか。でも、あんまりコレといった手法はないようです。

強いて言えば、SNSに投稿する際に推しの名前を記載したり、タグ付けしたり、という方法かなぁ…という感じでした。あと「一緒にいる人」の機能とか(ツイッターなら画像を載せると「誰が写っていますか?」っていうのがありますね)

関係者はSNSをチェックしているはずなので、そこに向けてアピールすると良いみたいです。

 

劇団の応援について

劇団を応援する方法って何がありますか?

・観に行く。

SNS等で観に行ったことや感想を発信。

・告知ツイートなどを拡散。

・お金を落とす(劇団の場合はグッズ等も収益になりますもんね)

・テレビ・ラジオ・インタビュー記事等、発信出来る場を作って頂く。

 

劇中に「誰も儲かってない」とありましたが、どれくらいの動員・売上だと「儲かる」んですか?

・チケットバックの金額やその稽古期間(稽古の間は他の仕事ができない)、稽古場までの交通費等色んな計算があるのでなんとも言えないけど、最低50枚以上は必要かと。

 

「役者扱い」のチケットバックって、どれくらいですか?

・そのときによる。

・安くて500円くらい。

(えっ、それさっきの「50枚」を売ったとして25,000円で、そこから交通費が出て、しかも稽古期間中は収入が発生しないって……チェキ買うしかない※後述します)

 

チケットノルマって、どんな舞台でもあるものなんですか?

・どんな舞台でもあるわけではない

 

利益率がいいグッズ・悪いグッズは?

・利益率がいいのはチェキ

(チェキのある現場は経験したことないけど、確かに利益率よさそうですね)

 

 個人写真を買うとマージンが入るって本当ですか?ちなみにどれくらい?

わからないけど、2.5次元舞台ではその売り上げで結構貰えるという話を聞いたことがある。はてブロでよく見る「個ブロセンチ買い」は理にかなっているようです。ジャニーズは10円とか10%とかいう噂がありますね…噂だけど…)

 

個人グッズの完売は気にする?気にしない?

・気にしない。

 

役者さんの応援について

役者さんを応援する方法って何がありますか?

・出演作を劇場で観てもらう。

SNSで拡散(役者さんの名前を付けて感想を書いたり、告知ツイートを拡散する等)

 ・楽しんで頂くこと。

・登壇やトークショーに来てもらうこと。

・応援したいという気持ちを持ってもらえる時点で応援になる。

 

ファンレターって読んでるんですか?

「読んでる」「事務所が1度目を通してその後にきちんと読んでいる」という方、「人によっては読んでいると思います」という方といらっしゃいました。人によっては、っていうのがすんごいリアリティある。

 

嬉しかったプレゼント・困ったプレゼントは?

・プレゼントは全部嬉しい。

・自分のためを思ってくれた物なので、今のところは困ったのは無い、全て嬉しい。

(よく舞台関連グループで見かける「プレゼントが高額・低額」とか「プレゼントが好みかどうかでオキニ・オキラ」とか、そういうのってよほどのことがない限り意外と関係ないのでは…?あんまり気に病む必要ないのでは…?と思ったりもした。人によると思うけど。)

 

ファンレターやプレゼントって、劇場で出した場合や事務所に送った場合、どんな流れで届くんですか?

・劇場はその日の終演後に受け取る。

・事務所のものは後日受けとる。

・劇場や登壇で頂いたものは直接持って帰る場合が多い。事務所に送って頂いた場合はマネージャー経由で受け取ったり郵送してもらう。

 

アンケートや手紙で嬉しかった感想・嫌だった感想はありますか?

・良い感想も悪い感想も基本的には嬉しいものばかり。

・どんなことでも嬉しい。

(言葉に気を付けるのは前提として、悪い感想も書いて大丈夫なものなんですね。悪い感想、持ったこと特にないけど…)

 

お花、プレゼント、手紙、グッズの売上は関係者・運営にファンがいるアピールになるというのは本当ですか?正直関係ない?

・舞台の場合、固定のお客様がいると分かれば運営側の売り上げにも繋がるので、次に機会があれば出そうとなることがある。

・関係あると思う。

(私は正直そんなに関係ないのでは?と思っていたのですが、絶対ではないにしても本当に関係あるんですね)

 

 お花、プレゼント、手紙、グッズの売上、正直一番嬉しいのは?(ほかにもなにかあれば)

・全部嬉しいと思うけど、やはりポジティブキャンペーンが一番その役者さん自身の為にはなると思う。

 

運営にファンがいることを伝える効果的な方法があれば教えてください

・お花

SNSで役者の名前をつけて感想を書いたり、拡散したりする。

・アンケートやSNSで言ってもらえると伝わりやすいと思う。

 

エゴサはしますか?

・する。アンチ以外は大体励みになる。

・したことない。

・しない。

・昔はしてたけど、最近はあまりしない。

(見事に三者三様でした!)

 

こんなファンは嬉しい・こんなファンは嫌だ 

・特に小規模なコミュニティの場合は友達とファンの境界が曖昧になることもありそうだし、別にそれが100%悪いこととも思わないけど、結局はどんな人間関係とも同じで、相手との距離感を正しく測ること、双方の気持ちにズレがなきゃいいんじゃないかなと思う。

(これは距離の近い劇団や地下アイドル、認知ありの場合は気を付けるべきことだろうなぁと思います。あくまで「客」という感覚は大切にしなければならないけど、よほどのことがない限りオキニ・オキラは気にしなくてよいのかもしれない。)

・”自分通信”をずっと友人のようにSNSのDMで送ってくるのは少し困る。それ以外は本当に全部嬉しい。(DMはわからないけど、役者さんやアイドルのリプ欄でもたまに見る…勝手にヒヤヒヤしてたけど、やはり少し困るものなんですね。気を付けよう…)

 

ほかに何か応援になることや裏事情があれば教えてください

表現者にとって、SNS等で自分の活動が誰かに届いていると確認できることはすごく励みになると思う。

・世の中には、たくさんの役者さんがいて、たくさんの劇団がある。その中で少しでも応援してくれる方がいるだけでも役者としての存在価値が上がると思う。 また、それだけたくさんの役者がいる中でSNS等で拡散してもらえることによって、世の中の認知度が上がり、それだけ業界の人の目にとまる機会が増え、活躍できるチャンスが広がります。

・裏の事情は知ってしまうと、もう知らなかった時の気持ちでは観ることのできない物もあると思う。わからないようにやるのが私達の仕事で、それが正直な裏事情でしょうか。ただ、役者の仕事もそれ以外の全ての仕事も当たり前に大変な事も嬉しい事もあります。

 

まとめ 

ここまで教えていただいたことを私なりにまとめると……

・とにかく拡散がだいじ!いいねで留めるよりも、ほかの人の目にも触れるRTのほうが応援になる。

・感想をSNSに書くときは、タグ付けや正式名で記載して関係者の検索にひっかけに行く!ご本人がエゴサをしていなくても、関係者の方が話題性や人気をチェックするためにサーチをかけたときに引っかかれば応援になる。

いろんなファンの人のブログを見ていると、強いおたく・弱いおたくの話とか、オキニ・オキラとか、茶の間がどうこうとかありますが、何度も出てきたキーワードは高額プレゼントでも全通でもなく、とにかく「拡散」でした。

拡散することでほかの人の目に留まってファンが増えたり、拡散力が強いと業界の人に認識されれば活動の幅が広がったりする。

一番手軽にできる応援が、一番喜ばれる応援のようです。

 

 

たくさん知りたかったこと(しかも答えにくいこと)を教えてくださった『パラレルワールド・シアター』の制作陣の皆様、役者陣の皆様、ありがとうございました。

 

これをご覧になって「それ知りたかった~!」「教えてくださってありがとうございました!」と思った方は ぜひ、映画『パラレルワールド・シアター』の告知ツイートをRT!いいねよりもリツイート

きっとそれが一番のお礼になるはずです。(もちろん観に行くことも!)

 

 

劇団のお話だけど、演劇ファンや誰かを応援している立場の人にも刺さる映画です。

ぜひ観てみてください。