これは厄介だっていう説もあるけど

すきなものについて雑多に語るブログです

関ジャニ∞のおたく、初めて本物の『初心LOVE』を見る 〜なにわ男子 POPMALL 新潟公演〜


 

!! ネタバレ全開です !!

 

 

 

 恋に暇はないらしいが、ジャンル反復横跳びおたくもなかなか忙しい。

「今週末の土曜日は初めてのなにわ男子のコンサートだ!」とソワソワしていたら、前々日の木曜日に突然、コナンの映画で怪盗キッドに関する何かが起こると匂わせを受け、わけもわからないまま金曜のレイトショーのチケットを確保。

 そのあと、本来は金曜に整えるつもりだったネイルを急遽塗ったら、冗談かと思うほど似合わないピンクの爪が出来上がってしまった。

 よりによってジェルネイル。まさに神様お手上げ、どうにもならない。

 金曜の朝に荷造りをして、ぎりぎりまで残業で仕事を片付け、家と反対方向の映画館へ駆け込む。1分もないであろう推しが出演する特報にのたうちまわって、帰宅したのは深夜の0時。朝6時に起きて、新潟へ出発。

 ――と思ったら、朝からスマホに「欠航のお知らせ」が届いており冷や汗をかく。

 慌てて確認すると、どうやら機材の都合で元々乗る予定だった飛行機が欠航になったものの、同じ時間の別の飛行機に振り替えられるだけで済んだようで、何ともなかった。

 実は前回初めて新潟へ行ったときも、似たようなことがあったので、生きた心地がしなかった。その時は完全に私が悪いのだが、寝坊して搭乗時間に目が覚めた。慌てて電話をかけたところ、飛行機自体がトラブルにより遅れており、大急ぎで空港に向かった結果、なんとかギリギリで滑り込むことができるという、奇跡のような遠征を体験したのである。

 二度目もトラブルが起きるなんて、大丈夫なんだろうか。私は無事に目的地に辿りつけるのだろうか。不安が募る。

 だってこの新潟旅行の一番の目的は、人生初めてのなにわ男子のコンサートなのだ。

 実は、私が申し込んだチケットは見事にはずれてしまっていた。「せっかくなら新潟でおいしいもの食べた~い!」と計画した遠征だったが、メインディッシュのなにわ男子のチケットだけがなかった。

 これはもう新潟飲んだくれ食い倒れ旅行になるかと思っていたところ、一週間前という瀬戸際にお譲りいただけることになり、なにわ男子単独コンサート当日を迎えることができたのだ。

 一緒に入る予定の友人・たえちゃんとは、新潟空港で待ち合わせ。

 ドキドキしながら伊丹空港へ向かうと、同じ場所を目指していると思しき、かわいらしい女の子たちがいた。

 白のレースがあしらわれた袖、黒いフリルが段になったスカート、ラベンダー色のワンピース。

 ……なんか私だけ色が濃くないか?

 私が履いていたのは、パキッとしたピンクのスカート。

 道枝くんを生で見られるのが楽しみすぎて、メンバーカラーのピンクを着てきた。しかし搭乗口から飛行機に連れていかれるバスの中で、私一人だけ色がうるせぇ。みんな色が淡い。

 空港で合流したたえちゃんから、「You&Jの人は色が濃い」のだと分析をされる。ちなみにYou&Jとは、昔存在した、KAT-TUN・NEWS・関ジャニ∞の合同ファンクラブのことである。

 合流後、リムジンバス乗り場へ向かうとちょうど発車するところで、タイミングよく乗り込むことができた。

 宿泊先であるホテルオークラに向かう途中でおにぎりを買い、荷物を預け、ロビーでおにぎりを頬張り、タクシーで会場へ。

「うちわも買うでしょ?」というたえちゃんの勧誘に、「ペンライトとパンフだけでいいかな」と冷静に返す私。

 いくら興味があると言っても担当というわけではないので、必要最低限でいいのです。

 そんな作戦会議をしつつ朱鷺メッセに到着し、グッズ売り場の前に並んだとき、信濃川水上バスが停まっているのが見えた。

「船乗りたい!」

 テンションがブチ上がって調べたが、公演後にはもう動いていないようでこの日は断念。

 そうこうしている間にも列は進み、購入の順番が回って来る。

「ペンライトとパンフ」

 一度動いた口はもう止められない。

「と、道枝くんのうちわと、ミニフォトシールと、クリアケースください」

 売り場で顔のいい&かわいいデザインのグッズ見本を見てしまったら、それはもう、どうにもならないんよ。「立て板に水」どころか「立てクリアファイルに水」ってぐらいの滑らかさで口から注文が流れた。これを書きながら、クリアファイルも買っといたらよかったなと思ってる。

 グッズをしっかり抱えてたえちゃんの元に戻ると大笑いされた。

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 入場すると、POPMALLというツアータイトルにふさわしく、ステージ上にはポップでかわいいセットが組まれている。ディズニーランドのアトラクションのようだった。

 座席はアリーナのバックステージ付近、花道から数席。

 開演前の記憶はあまりない。とにかくずっと「今から本当に、本物のなにわちゃんが出てくる……?」と動揺しつつ、ただただ楽しみだった。

 人間は、テンションが上がりすぎると記憶をなくすらしい。オープニングがどんな映像だったか思い出せない。それでも遠くのメインステージに登場した7人を見て、「本物だ〜〜〜〜!」とハワハワした。

 登場の衣装は薄いグリーンにチェックの衣装。サーティーワンアイスクリームにあるポッピングシャワーの擬人化みたいだ。かわいいね。甘くてパチパチでぴったりだね……と、人の隙間から見える道枝君を双眼鏡で懸命に追う。

 コンサートが始まる前、「華さんは遠くの自担か近くの他メン、どっち派?」と尋ねられ、「関ジャニ∞は特定のメンバーが好きってわけじゃないから自分でもわからんねん」と言っていたのだが、確信した。私は遠くの自担派。ペンライトを振ると視界がブレるので、微動だにせず道枝君を追う。まずスタイルがいい。髪もふわふわでかわいい。本当に動いている。この世に実在している。双眼鏡で見ても顔立ちまではっきりと見えない距離にもかかわらず顔がいい。

 この「いつもテレビや雑誌で見ている人が実在する」という感覚を、久しぶりに味わった。

 その極みは『初心 LOVE』だ。かわいすぎるMVを何度もYoutubeで見ていた。私は関ジャニ∞がスタジアムライブのジャニーズメドレーで披露した『初心LOVE』しか知らない。それだけでも「噂の『初心LOVE』が見られるなんて!」と喜んでいたのだが、今度はまさに本家の『初心LOVE』である。糖度がすごい。

 道枝くんの「ねえ、今もだよ」でみんながキャーッとなるところも、私は微動だにせず双眼鏡を覗いていた。全神経を集中させて顔を見たいので、口を動かしている場合ではない。

 カーレースのような演出の『Super Drivers!!』も、センターステージがレコードのプレーヤーに見立てられた『Tutti frutti』も楽しい。『Prime Time』でスクリーンに流れる80年代のアニメ風映像もかわいかったな。全部かわいい。何やっててもかわいい。このコンサートの感想、許されるなら全ページ「かわいい」の羅列にしたい。それ以外に言うことないもんな。

 ドラマ『金田一少年の事件簿』も見ていたので、『The Answer』が見られたのも嬉しかった。先ほど「かわいい」しか言うことない、と書いたが、秒で撤回する。めっちゃかっこよかった〜〜〜〜!

 これは概念の話なのですが、私は赤と黒が似合う曲が本当に大好きで、『The Answer』もそのジャンルに入っている。

 そんな私が爆アガりしたのは、MCのあと。黒いシャツに赤いパンツ姿で披露された『Make Up Day』と『Missing』だ。

 私は今、西畑大吾くんと松村北斗くん主演のドラマ『ノッキンオン・ロックドドア』にどハマりしている。不可能担当と不可解担当の探偵バディもの。先に原作小説を読み、大変なことになった。

 好きすぎるのである。この物語の結末が!

 というわけで、毎週このドラマをリアルタイムで視聴して、結末に近づいていく様と、原作にはなかったがドラマで付け足された良きエモを摂取し、のたうちまわっている。

 なにわ男子を見て「本物だ」と思った感想のひとつに、このドラマによるものもあった。本物の氷雨(西畑くんの役名)だ。本物の氷雨が、目の前で主題歌を歌って踊っている。私は歌詞を噛み締めながら、氷雨を見ていた。道枝くんロックオン型の私も、この曲は氷雨を見ずにはいられないよ。

 しかもこの曲、センターステージをテーブルのように使って、メンバーがトランプを広げるのである。

 ここのネタバレはたえちゃんから聞いていた。

「高橋恭平くんがディーラーをやって、西畑くんがトランプをめくります」

「トランプ……!?」

 怪盗キッドおたくはそれだけで気が狂いそうだったが、強欲はとどまるところをしらない。

「道枝くんもトランプ芸してほしい」

 結局、道枝くんはトランプに関わらなかったが、トランプを広げていたテーブルの上で踊り始めた。踊り子・道枝、脚がとんでもなく長い。これはこれで最高。

 さらにこのあとの『ちゅきちゅきブリザード』では、全員が赤い薔薇を片手に登場。もうこれ以上私のツボを突いてくるのはやめてくれ。

 この曲のときメンバーはバックステージにおり、後ろ姿しか見られなかったが、私は道枝くんの背中と右手の薔薇をずっと見ていた。見ていたら、たえちゃんにそれをしっかり見られていたようで、終わってから「めっちゃしゅんちゃん見てたね。正直者だね」と言われた。

 ちなみに何かのときにも、私の袖を掴んでバックステージを見ているたえちゃんの手を振り解いて、移動していった道枝くんを追っていた。

 道枝くんの名前ばかり出していて申し訳なくなってきた。たえちゃんに「しゅんちゃん以外に誰が印象に残った?」と尋ねられて、「以外……?」と考え込んだぐらいには、道枝くんのことばかり見ていた。

 全員見るのは見たんです。せっかくだから全員目に焼き付けないとと思って。でもやっぱり私はロックオン型だったようで、気が付けば完全に見えなくなるまで道枝くんを追っていた。まさか自分がこんなに健気な人間だったとは……。

 さらに追い討ちをかけるように、「うちわ……見てる……?」と感じる瞬間があった。

 花道横だったので、近くにメンバーが立ち止まってくれたときに少し覗き込むと、遮るものがなくてよく見えた。

 たまたま道枝くんが立ち止まったときに、うちわを見せた。

 私はもともと、うちわを作るタイプではないし、ファンサを求めることもしない。今回は数日前に「華さん、うちわ作ったほうがいいです」と匿名コメントをいただき、「ほなせっかく目当てのメンバーがいることやし久しぶりに作るか〜」と、名前だけのうちわを作ったのであった。ファンサうちわを作らなかったのは、こんなにわかが天下のなにわ男子様に何かをしてくれだなんておこがましいと思ったのだ。

 私は「道枝」のうちわを見せて、ピンクに灯したペンライトを曲のリズムに合わせて振っていた。つまり、客観的に見れば「ただ見ているだけのおたく」のままだった。

 道枝くんがこちらの方を見ている気がする。特に何かをするわけでもなく、拳を振っている。しかし私は名前しか見せていないので、既読を確認するすべはない。

 しばらく「見てる……?」と戸惑っていると、その場を離れた。

 確信は持てないが、とりあえず都合よく「うちわを見てもらえた」ということにする。

 私は道枝くんにうちわを見てもらえたぞー! 作ってよかったー!

 本編の曲の話に戻そう。

 このコンサートはPOPMALLというアルバムに合わせたツアーで、私はそのアルバムの中でも特に『Tick Tack Heart』という曲が好きだった。例に漏れず、赤と黒が似合うタイプの曲である。たえちゃんには「華さんがこの曲を好きじゃなかったら、それはもう華さんじゃないよ」と言われたほど好みだ。

 ステージに妖しい雰囲気が漂い、この曲が流れたときには大歓喜した。アルバムで一番好きな曲を生で見られる喜び。しかもマリオネットみたいな動きの振り付けも、すごく好きだ。大満足だった。

 しかしなにわ男子さんは、大満足を超えてきた。

 続いた曲は『2 Faced』だったのだ。

 私は2020年のオンライン配信ライブ『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』で披露されたこの曲があまりにもツボすぎて大好きだった。何回Youtubeを見たかわからない。

 けど、今回は似たテイストの『Tick Tack Heart』があるから『2 Faced』はしないかもな、と思っていた。デビューすると、ジャニーズJr.のころの曲はあまりやらなくなる。一回生で見てみたかった。

 そう思っていたところに、来たんです。『2 Faced』が!

 ライブ前に、私が好きそうなものについては一通りネタバレを伝えてきたたえちゃんだったが、これはずっと黙っていたらしい。

 ヒェ〜ッとのけぞりつつ、察した。

 あえて黙ってたな、と。

 いくつか私の好きそうなネタバレをして期待を煽っておきながら、圧倒的ドツボの部分に関しては新鮮な悲鳴を聞くために伏せていたのだ。たえちゃん、恐ろしい女である。

 しかもこのあとは『LAI-LA-LA』。これも赤と黒が似合う曲である。書いていて何言ってんだろうと思えてきた。赤と黒が似合うって説明、伝わる? でもこれしか言いようがないです。ダークで派手な曲というのでしょうか。

 このあとは明るめの曲が続き、どれもかわいくて楽しくて、多幸感に満ち溢れたライブだった。振り付けやコールアンドレスポンスが完璧にできたらもっと楽しいんだと思う。

 ちなみに私はメンバー紹介ソングのSeven Starsを頑張って覚えていたのだが、紹介ソング自体が変わったらしく、全然まともにレスポンスできなくてウケた。メンバー紹介ソングって、ラップの部分だけ変わるのだとばかり思っていた。次はリベンジしたい。

 アンコールでは念願の『ダイヤモンドスマイル』を見ることができて、これも嬉しかった! 関ジャニ∞の『ダイヤモンドスマイル』しか知らなかった私は再び「本物や〜!」となった。メインモニターでは、ダイヤモンドのフレームの中にメンバーの顔が映っている。なにわのビッグジュエルや。

 楽しい時間はあっという間に終わってしまった。

 しかし昼公演だったため、会場を出てもまだ15時台。

 ここから回転寿司の佐渡弁慶で整理番号を受け取り、2時間待ちの間に荷物を整理するためいったんホテルへ戻った。途中でガトウ専科のお店で『夏花火パイ』を購入。見た目はしいたけの干物みたいだが、ザックザクのパイでとてもおいしかった。

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 回転寿司を食べ、えんがわのおいしさに興奮し、次は新潟駅の中にある『ぽんしゅ館』へ。

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 ここでは500円でコインを5枚購入し、それでおちょこ一杯分の日本酒をいくらか楽しむことができる。

 私が飲んだのは、日本酒で作った梅酒『マスカガミ』、8がついているというだけで選んだ『鼓88』、「日本酒とは思えない甘さ」というコメントが気になった『のぱ』、そして「ヨーグルトのような甘酸っぱい香り」の『イットキー』。

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 この『イットキー』、英語表記は『It’s the key』で、コメントには「日本酒の新しい扉を開く」と書かれている。

 私とたえちゃんは沸いた。

 この日は土曜日で、二人でどハマりしている『ノッキンオン・ロックドドア』の放送日。

 一緒にホテルで見られることを楽しみにしていたのだが、この瞬間、ドラマを見ながら飲む酒が決まった。ドラマのコンセプトにぴったりだ!

 ほかにも土産物店でお酒やおつまみを買い、ホテルへ。

 ノキドア主演2人のインスタライブに間に合うように急いで風呂を済ませ、スタンバイOK。

 配信もドラマも楽しみ、さらにはそのあとにやっていたなにわ男子のバラエティ番組で笑い転げ、楽しい1日は終わった。

 私は酒を飲むといびきがひどいようで新品の耳栓を渡して寝たのだが、翌朝聞いてみるとたえちゃんは「大盛り上がりだったよ。オーケストラだった」と、非常にポジティブな語彙でやばさを教えてくれた。

 本当に申し訳ない。

 今度から、人と遠征するときはホテルを別室にしてもらおうと心に決めた。